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閑話:麻酔の種類
みなさんは手術を受けたりして麻酔を掛けられた事はあると思います。
特に多いのは歯科関係じゃないでしょうか。
私は今回の交通事故で12回のオペを受けるに至りました。
きつかったり痛かったり怖かったりはしましたが、命も足も繋がりましたし、今では執刀医にスライディング土下座をかましに行かないとと思うくらいです。
退院の時は先生も外来だの朝からオペだので、呼びつける訳にも行きませんから、中々感謝を伝えられないもんですね。手紙を書こうにもまだ全治じゃないですし(汗)
麻酔というのは切開などを伴う手術で痛覚など感覚を遮断し意識を落とさせて安全に手術を進めるための前準備ですね。
私は後半になるにつれて「あらゆる麻酔をコンプリートしてないか?」なんて笑えるくらいにはなりました。
麻酔って、よく効く人、効きにくい人があると言いますが
私はメチャクチャよく効く人です。
えぇそりゃもうカウントとかする以前の問題です。
メチャクチャスコンと墜ちます。
なぜかって?
酒(アルコール)にどちゃくそ弱いからです。
ほろよい 半分で酔っ払うレベルに弱いです。
ビールとか日本酒とか無理です。味云々の前に呑めないんです。
麻”酔”というだけあって、アルコール耐性が関係するらしいです。
事故以前にも全身麻酔を受けた事ありますが、だんだん眠くなる、じゃなくスッコンと落ちてます。
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意識から何から落ちるので、恐怖が少ないのが全身麻酔ですね。
硬膜外などは怖くて余りに暴れたので「必要なら全麻に移行する」と忠告されるほどでした。特に事故ってすぐの数回は肉を切る手術が多かったので全身麻酔でしたね。一番大きい手術「遊離皮弁術」の時は12時間以上麻酔を入れられてたので、目覚めた時は、なんと言いますか。
世界がひっくり返るんですよね。
時間の感覚も勿論ないので、手術室の無影灯を見てやっと自分の置かれた状況を思い出すというレベルで。
このまま痛覚なんて忘れたままでいたいくらいなもんですが…。
麻酔から目が醒めると言うことは、全身を襲う痛覚を認識するってことですから…。
それがすごくイヤだし怖かった。
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硬膜外麻酔は意識があるだけに刺される瞬間が本当に怖かった。
硬膜外用の針ってめっちゃ長いんですよ、それを背骨の中に走る脊髄に刺さないといけないから。
変な好奇心のため硬膜外用の針を下手に知ってたため
怖くて発狂して叫んで暴れてオペ看さんに押さえ付けられて泣きながら耐えた、なんて事数回。
ホント怖かったんだもん。あんな長い針が背骨にブスッって。
しかも2本。
一本刺さって麻酔が入ってくればまだイイですけど、その一本目のハードルが高すぎる。
腰痛のようなツンという痛みがピシッって入るんですよね。
それで麻酔科医さんの質問に答えて麻酔の効きを確認していざオペ開始。
効けばイイんですよ。効けば。
「足が弾け飛んだあの時より数千倍マシ」と思うようになれたのは麻酔を必要としなくなってからでしたね。
私の場合は腰に刺してたので、へそから上は感覚もあるし意識もあったので、手術を観察するくらい余裕があったらこの麻酔ももっと受け入れられたかも知れない。針を抜かれて麻酔を止めると、どんなに意識を込めても腰から下がさっぱり動かない。脳からの信号が腰からスポーンとどこかに飛んで行く感覚。手で触ると水風船みたいなブヨブヨとした感じ(これは脂肪が弛んでるんじゃなかろうか)
半日くらいで麻酔は抜けきって、やっぱり痛いものは痛い。
一回、硬膜外が効いてから尿道カテーテル入れられた時オペ看さんが「バルーン入れますよ~不快感感じると思いますよ~」と言われながら「麻酔係ってるし多少は」と思っていたけど
挿入される違和感不快感は全っっっっ然遮断されねぇ!!!
不快感に体を捩りたくても動かないのでもうね。もう。
麻酔は痛覚の遮断だけなんだなって思い知りましたよ。
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大きい手術行程を終え、終盤になる頃には、不良組織を取り除き創傷の再生を促す「デブリードマン」手術のために手術室に行く事になり、ここまでになれば留置針の痛みに泣くこともなく、硬膜外に怯える事もなく、でしたけど、傷を洗うのは滲みるんじゃないかとかで違う緊張に襲われる事に。
傷の洗浄には勿論人肌の生理食塩水使うので滲みはしないんですけど、塞がってない創傷をブラシでゴシゴシされるのは怖かった。
「大丈夫よ、気持ちいいでしょ!」という執刀医に半泣きで「そうです!!」って言い返したのは笑える思い出。
やっぱ手術というのは怖いです。
必要で受けるものなのは理解できても、覚醒した後に激痛が襲ってくるのが判ってると怖いです。
それが複数回なので、精神ゴリッゴリでした。
でもまぁ、足は繋がりました。
いずれ快復して自分の足で歩ける見込みもあります。
「あれだけの痛みと恐怖に耐えれた」のは個人的に誇ってもイイかな、なんて思ってます。