私が小さい頃のこと。
母と買い物に出掛けた先で見かけた
ひとりのホームレスの男性。
髪はボサボサで身なりは汚れていた。
その姿を見て、
私は怖さと不快感を感じ嫌な顔をしてしまった。
すると、母は私に言った。
「あの人は神様。
ひとを見た目で判断してはいけない。」
今でも時々、
この言葉を思い出す。
「今日のあなたは本当のあなたでいられましたか?」
子供の頃、毎晩夢に現れ私に問いかけてきた聖人のような存在…
本当の私とは、どんな私?
ここに答えは見つからない。
子供の頃、この存在が夢に現れる度、
私はどのような見方で今日の出来事を見て、どのように人と接していたのだろうか、を考えた。
そして、時々 思い出す母の言葉。
「あの人は神様、ひとを見た目で判断してはいけない」
私は、ちゃんと物事を見ること、感じることができているだろうか。
イノセント。