仲良しを積み上げよう

旦那くんとご無沙汰だ。
セックスがありません、という意味だ。

パートナーとひとつ屋根の下で暮らしてると、繰り返しのルーティンワークで日々が流れていっちゃうんだよね。
ムーディーな時間なんて久しくないなぁ、とふと気づいたりする。

わたしは旦那くんを性的に見てる。旦那くんもたぶんそうだと思う。
なのに、セクシーなムードにならないのって、「生活の流れ」が強くて、どうしてもそういうムードが唐突になってしまいそうだからなんだよね。

どうしたもんかなぁ、って思いながらも仕事したり家事したり旦那くんと冗談言い合ったりしてる。

昨日、旦那くんといっしょにドラマを観てた。ふたりとも好きなドラマだから、お互いツッコミ入れたりドキドキしたりしながら観る。
お酒切らしたら「旦那くん、グラスが軽いよ〜」とかおどけてお願いしたら「わ、へべれけ赤石ちゃんだ！　もっとへろへろにしてやる！」って旦那くんがおかわり入れてくれたり。

ふと、あ、なんかいいな、と思った。
いま旦那くんととっても仲良しだ。

いや、別にふだん不仲じゃないけどさ、こう、子ども同士みたいにふざけあって、それが噛み合ってるとき、いつも以上に「やっぱりこの人さいこうだな〜」って思う。
そんな旦那くんはどんな顔をしてるんだろう、ってアルコールの回った頭で思う。お酒が足されたふたつのグラスの前で、となりに座った旦那くんの顔をまじまじ見つめる。

「なに？　めっちゃ見るじゃんw」

旦那くんが笑う。

「ん〜？　ふふふ」

わたしもへらへら笑ってドラマの続きをみる。

このとき旦那くんに抱かれたいなぁって思ったわけじゃない。
好きだなぁ、やっぱりこの人といると楽しいなぁ、と思っただけだ。
でもセクシーな気分にとてもよく似てるなぁ、とも思う。

セックスが最近ない。
でも、それが無いとBadなわけじゃない。あって欲しいけど、無理に求めるものじゃない。
自然にそういうムードに持っていくのが難しいって感じてたけど、そういうムードに持っていこうとしなくてもいいんじゃないかなって思った。

好きなドラマ一緒にみたり、おいしいもの一緒に食べたり、遊んだり、お互いが一緒にして楽しいことをやっていればいい、って思った。
そしたら「仲良し」や「好き」の気持ちが溜まっていって、隣にいる旦那くんにぎゅってしてほしくなる。

そしたらセックスがあるかもしれないし、無いかもしれない。

そんなくらいで良いと思う。