神戸ロー入学まで
1.入試まで
2019年の年末に伊藤塾の2年コースに申し込みしました。仕事しながらの勉強だったので、カリキュラムからはだいぶ遅れてしましたが、2021年末までには一通り講義は聞きました。予備試験合格に向けて勉強していたのですが、無理そうだったので、ローに入ろうかなと思った次第です。
(2022年は143点で短答不合格です。)
2022年9月の終わりごろに受験を決意したので、国立では、東大、京大、一橋、神大あたりの出願が間に合う感じでした。一橋は直近でTOEIC受けていなかったので、どのみち無理だったかもしれません。
一度、関西に住んでみたかったのと、神大に絞って受験することにしました。(京大は無理そうだったので。)
私は神戸ローしか受験しなかったのですが、京大ローや阪大ローを併願している人が多い感じですね。
2023年は最後の入試が神戸ローという感じでしたね。
試験慣れもあるので、他のローも併願しておいた方がよさそうです。
2023年も受験日は11月19日のようです。
試験対策は、アガルートの神大の過去問対策を講座を聞いて、周辺の箇所を伊藤塾のテキストで確認する感じでした。民法と刑法は、追加で伊藤塾の論マスを淡々とまわす感じでした。
社会人でしたので、土日しかまとまった時間が取れず、なかなか予定通りには進まなかった感じです。最後はやる範囲を絞って、過去問は何度も答案構成するなどして繰り返したいました。
2.ロー入試当日(前日)
試験前日に神戸入りして、新神戸のホテルに前泊しました。夕食は気分転換に三宮まで歩き、洋食を食べました。神戸の洋食はおいしいので、おすすめです。
試験当日は、坂がきついし、バスは混雑すると聞いていたので、タクシーで会場まで移動しました。新神戸からだと片道3000円くらいですが、ストレスを考えるとタクシーのほうが良いかなと感じます。ちなみに正門からも階段があるので、キャリーケースはお勧めしません。リュックが良きです。
(私はキャリーケースでいってひどい目にあいました。)
もう受験してから半年以上たつので、覚えていることは少ないですが、問題用紙と下書き用紙をみて思い出したことを書きたいと思います。
(1)民法・商法
第1問 民法
法定地上権が出題されました。
条文を引いて、388条にあてはめながら記載していきました。
1番抵当と2番抵当の間で所有権者が同一になるケースで、一番抵当が消滅するという百選にも乗っている事案でしたので、大きな筋は間違っていなかったようです。
第2問 民法
占有者・所有者の不法行為(717条)が出題されました。
よく勉強していなかったので、条文にあてはめて要件を検討していきました。大きな筋は把持していなったと思います。
第3問 商法
功労金の問題でしたので、役員報酬の問題であることはわかりました。株主総会決議(361条)が行われていないので、無効そうだけど、代表者が株式を70%もっているので、株主総会を開催していれば、決議は通りそうだというところまでは考えて書きました。
会社法上の取りうる措置は、(この当時は)Bは株主じゃないのだから、429条と考えたようですが、どんな結論を書いたのかはよくわからないです。
(2)憲法・刑法
第1問 憲法
設問1
憲法13条を書いたようですが、判例も何も思いつかなかったです。尊属殺の判例もよく覚えていなかったので、尊属殺かなとも思いながら、13条と公益の比較考慮というなぞの理論で書いたようです。
設問2
政教分離の問題であることは把握できました。
89条から20条3項にひぱってきて書いたようです。目的効果基準の要件も書いたのですが、あてはめをあまりかけなかった記憶があります。
※ちなみに、憲法で、効果的で過度でないという理論で書くのはやめた方が良いかもしれません。
第2問 刑法
設問1
放置=不作為があるが、実行行為性足りうる。高度な危険が内在しており、介在事情が小さいということを書いたようです。
今思うと、不十分な答案ですね。
設問2
詐欺罪の構成要件の問題です。
①欺罔行為、②錯誤、③処分行為、④財産的損害と書いたようです。要件は上げられたのですが、説明ができていたかどうかは謎です。
第3問 刑法
Xに共同正犯が成立の有無、Yの殺人罪、窃盗罪(未遂)の成立の有無、YZの207条の適用の有無について記載していたようです。共同正犯については、共謀、正犯意思、共謀に基づく実行行為の要件については上げていましたが、うまくあてはめできてはいないでしょう。
検討項目は概ねよかったと思うのですが、あてはめでどこまで記載できていたのかは謎です。Xについては、共謀の射程についても検討する必要があったかと思うのですが、当時は全く思いついていないですね。未必の故意という言葉も当時は答案に書いていなかったです。
刑法はできているだろうと試験直後は思っていたのですが、今となってはあてはめの能力が皆無だったと思っています。刑法はできるだろうと思っていましたが、実はあまりできていなかったです。点数は見ての通りです。
ローではあてはめの仕方をきっちり学ぶので、当時とは段違いに能力が上がったと思います。
(3)行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法
第1問 行政法
森林法の問題が出題されました。司法試験の問題に寄せて作っていますね。
下書き用紙に何も書いていないので、何を書いたのか覚えていません。
何かは書いたのでしょう。
次回の入試を受ける人は、司法試験の問題に寄せて作問するケースが多いと思うので、司法試験の問題は見ておくと役に立つと思います。あとは、クレベリン事件判決もあるので、景品等表示法の問題は要チェックです。
第2問 民事訴訟法
取下げと和解というノーマークの問題でした。条文を見て書いただけです。
第3問 刑事訴訟法
録音について、強制処分にあたるか、任意処分にあたって捜査比例の原則から許されるかといったあたりを記載しています。
もう一問は、伝聞についての問題です。321条1項3号に該当するかどうかを一生懸命書いたようです。
伝聞関連はほぼ毎年出ているので、要証事実との関連を含めて、きちんと復習しておいた方がよさそうですね。
終わった後は、当時の実力は発揮できたと思っていました。
一日の試験ですので、結構疲れます。
翌日にハーフマラソンを走る予定でしたので、新神戸までタクシーで戻り、新幹線で帰京しました。
(もちろん、ハーフマラソンはきちんと完走しました。)
3.合格発表
2022年12月12日の発表の際に、自分の受験番号はありませんでした。既習一般は88名の合格でした。不合格通知書によると、不合格の第1グループなので、例年通りなら追加で合格するだろうと思ってしばらく待っていました。ぎりぎり合格するかしないかくらいかなと思っていたので、想定の範囲内でした。
12月23日に追加合格の連絡が来ました。
こうしてめでたく神戸ローに入学することになりました。
4.入試結果
入試の結果はご覧の通りです。憲法は3割切っているので、警告点になっていました。
適宜、追記していきます。