魔物は待っている
萌え立つ緑の芝生
陽に輝く銀傘
青い空と白い雲が
最も似合う場所
そこには
魔物が棲むという
一瞬の油断が
ほんの些末な綻びが
運命を決めることがある
明暗を分けることがある
幾星霜にわたる
歓喜や悔し涙を見つめた
魔物よ
昨春はさぞや寂しかったことだろう
また春がやってくる
渦巻く歓呼
飛び散る汗
息呑む緊張
沸き立つ熱
走る白球
どんなにか待ち遠しいことだろう
今はただ待とう
おまえに憧れ
頂上を目指して集まった
若者たちの笑顔を
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