見出し画像

罪悪感という名の友からのお知らせ

今週だったかな、先週だったろうか。
ある日、帯に囲まれていて突然涙が止まらなくなった。
一人だったので、そのままわんわん泣いた。
こんな風にわたしはとうの昔に、自分からあふれるものに逆らうことをやめてしまっている。
 

すると
「ごめんなさーい」と言葉がでてきた。
 

何に謝っているんだろう。
わんわん泣きながらも、冷静に観察した。
 

わたしは帯に謝っていた。
 

「みんなをお届けできていなくてごめん」

「全然フェイスブック更新できてない。ごめん」

「こんなにあるのに存在を知らせることができてない」

「つくっている母に申し訳ない。ごめん」

「きれいなもの好きな人たちを喜ばせたいのに全然できていない。ごめん」
 

そう言って体がワンワン泣くのだった。
 

頭はというと
 

「ああー、だから最近少し憂鬱だったのか」
「わたし、本当はこんな風に感じてたんだ」
「認めたくなかった」
「本当はずっと謝りたかった」
 

冷静に、でも柔らかいまなざしでわたしを見つめていた。
 

そうやってひとしきり泣いた後、ふっと顔を上げると、たくさんの帯とタペストリーが、ニコニコしながらわたしを見ていた(ように思った)。
 

「いやいや、気にせんでいいんよ」
「箱の中より、こうやって部屋に出してくれているほうが嬉しい」
「気持ちいいよー外は」
「必ず迎えはくる。焦らなくていいんよ」
 

柔らかな日差しの中で、西陣帯が光っていた。
 

みんな同じ母から生まれた、わたしの姉妹。
 

ちょっとホッとして、わたしは泣くのをやめた。
 

その夜のことだ。
 


友人から「前にフェイスブックでみた大きなバッグが気になっている」とLINEでメッセージをもらった。
 

彼女と相談して、急遽14日の土曜の午後に、西陣帯のプライベート展示会をする流れになった。
 

9月で空いている週末はこの日のみ。ぴったり、見事にはまったのだった。
 

これがわたしの今いる世界である。
 

エネルギーという川の流れに逆らっていない時にしか起こらないことがある。
のが、いまではわかる。
 

不思議だけど本当は全然不思議じゃない。
 

こういうのって
たまたま「現実」と名付けられているだけで、
 

きっとわたしたち全員に目の前に見えている世界の、本当の仕組みなのだとわたしは思う。


最後は宣伝です。


ここにあるのは西陣帯で和裁士の母がひとつひとつ仕立てているアイテム。全部1点ものです。こういうのが好きな人に届いたらいいなと思う。

■西陣帯リメイクショップ「ゆうやけkaban」
https://yuuyake.theshop.jp/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?