ショートストーリー№7「戸惑う女」
彼女は戸惑っていた
そんなはずじゃなかったのに
ただ彼の優しさに感謝しただけで
大きな誤解をさせてしまったようだ
これから先も同じ部署で働くのに
どうすればいいのだろう
彼女が何かとても困っているみたいだったから
勇気を出して話しかけてみたら
パソコンのトラブルだったみたいで
それは僕が唯一得意とすることだったから
「僕、やりましょうか?」というと
満面の笑みで「ありがとうございます」と言ってくれた
パソコンの件で彼にお世話になったので
一度だけお礼もかねてランチに行くと
それ以来ランチに誘われるようになった
実は私には他の部署に付き合っている人がいる
それに無理だとはっきり断れないところがある
最初のうちは同僚が間に入って上手く断ってくれたけど
なぜだろう?彼女はいつもそんなに忙しいのかな
お昼休みにランチに誘うのだけど一度行っただけで
本人じゃなくて同僚にもう何日も断られている
僕は何かいけないことをしているのだろうか
あんなに喜んでいてくれたのに今の彼女に微笑みはない
僕のことが嫌いなんだろうかおかしいな
最近はランチだけでなくことあるごとに話しかけられる
迷ったけれど付き合っている彼に相談することにした
「そうだったの?早く相談してくれればよかったのに」
彼は自分が相手に話すからと言ってくれた
ただ無理なことはきちんと断れないと駄目だよと言われた
彼の言う通りだこれからは自分で断らないといけない
そう思った後彼が話に行って大丈夫なのか心配になった
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