新居昭乃 空の森 感想の記憶
どこか遠い世界で鳴らされている天国に続く神秘の川‥
そんな風に思えるのはきっと、本人が〔そこ〕に到達した人間だからなのでしょう。
金色の女神は何処迄も知らない未知を探し求め、最期に辿り着くのです。
天の川に続く虹の泡沫‥誰もが知らない異国で旅する彼女は、
永遠の生命を見ていたかったから、この曲を作ったのだと思います。
恋に身を心を魂を窶(やつ)していた時期を思い出しているのでしょう。
童話を繰り返す少女は、現実を見ていないのではなくて、単に知らないだけです。
少しずつ思い出す記憶は、仮想の現実に襲われる夢を見て遊ぶ。
だから、処女として目を覚ます瞬間に、夢の戯れから起きて幸福の掬いを叶えます。