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アロマキャンドルを作って灯してみました

アロマキャンドルのレッスンを受講してからおよそ2ヵ月ほど。。。

これまでは、様々なシーンでキャンドルを灯すことを想定して、無香料の作品のみでしたが、自分自身もハーブやアロマの勉強をした時期もあって
生活の中で精油を使うこともありますし、機会をいただいたので一度しっかり学んでやってみようと思ったのです。

大きな地震があったりして、製作開始が少々遅れてしまったのですが
主にパラフィンワックスや蜜蝋で製作してきた私が
初めてきちんとソイワックスやライスワックスなどの植物原料のワックスと向き合い、精油の香りの調合にもチャレンジして、何とか
アロマキャンドルも作れるようになってきました。
その製作と、作品を灯しての感想などをまとめます。

作りたいキャンドルのイメージを固める

ソイワックスを使って、芯は木芯。
せっかく自然の植物由来の素材を使いますので、香りも100%天然精油で調香し、合成のキャンドル用香料は使用しないことに決めていました。

香りを付ければ、時間の経過と共に香りの成分が揮発してしまうので、
フタ付きの容器に流し込んで作ります。
大きい容器だと、使い切る頃には香りもだいぶ飛んでしまって変化してしまうので、新鮮なうちに使い切ってほしい・・・また、大きいキャンドルだと、灯し終わる前にその香りに飽きがくることも考えられます。
ですので、中で火を灯せるサイズで、でも可能な限り小さめの容器にしたいと思いました。
香りは、天然の精油を色々揃えるとそれなりのお値段もしますので、ひとまず手元にある数種類の中で調香してみることに。

ソイワックスは10年位前に試して以来(その時購入したものは、今思えばあまり使いやすいものではありませんでした…)、まったく手を出していませんでした。
木芯も、気にはなっていたけれど、試していなかったので
まずはキャンドル材料ショップでいろいろ購入するところから。。。
また、それと並行して、キャンドルを灯しても、熱くなりすぎたり破損の恐れが少なく、そして私が考えるちょうどいいサイズの容器探しも
スタートしました。

精油の調香、そしてワックスの配合で試行錯誤

調香は、以前「作品ができるまで。『Five Perfumes~香水の展覧会』」
調香師さんのアトリエにお邪魔して体験したことがありました。
でも、いろいろアドバイスをいただき、プロに手を貸していただいてのことだったので、自分でやってみるのはなかなか難しかったです。

アロマにとても詳しいわけでもないので、本を参考にしたり、
自分の鼻が頼りですが、だんだん良い香りなのか分からなくなったりします(笑)
香りが部屋に充満しないよう、換気ができるいい天気の日に調香するように気を付けながら、何とか2種類のブレンドを作りました。
①ゼラニウム、ベルガモット、ヒノキのブレンド
②ライム、ベルガモットのブレンド
どちらも軽い香りがメインなので、キャンドルに向くのかな?という疑問を抱えつつ、どうなることやら・・・

そして、使用するワックスは、ソフトタイプのソイワックスや、ライスワックスです。
ソイワックスを100%にしたり、他のワックスをブレンドしたり
木芯の太さも変えてみたりして
仮に灯して実験するための、小さい試灯用キャンドルをいくつか作りました。

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試灯用キャンドル


灯してみると、かなり違いが現れます。
ソイワックス100%にしても、芯が違えば燃え方が違いますし、
そもそも流し込みの段階で、流し込み温度や冷える段階の室温も影響するのか、固まった後にヒビや凹みが生じやすいことも、試作試灯を通して実感することができました。
本製作に入る前に、こんな試行錯誤がしばらく続きました。

容器選びが思った以上に難航

時間がかかったのが、容器選びです。
意外にも、私が探しているようなサイズのものは少なく、
灯しても熱がこもりにくいように上部が開いているかストレートな形、
深さは浅め。そしてフタがついていて、壊れにくく、できれば耐熱ガラス製。。。というものはなかなか見つかりませんでした。

そんなわけで、試作には、seriaの耐熱ガラスカップを使用、フタの代わりにラップ(・・・。)などで密閉して保管することにしました。。

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耐熱ガラスの器で試作

後日、やっとこれならば使えると思える容器が見つかりました。
コロンと小さくて、持ち運びやプチギフトにも使えるような小ぶりな缶と
内側に出っ張っている部分がなくストンと真っすぐでしかも浅めな、容量少なめのジャム瓶です。

さてそのジャム瓶ですが、フタもあるし、ガラスも耐熱ではないかもしれませんが厚くて丈夫なので、一見アロマキャンドルに向いていそうですよね。
が、上がすぼまった形状のものが多く、灯した時に瓶のふちに炎が接するのが心配です。また、小さめだと熱がこもりやすくて、特に融点が高くないソイワックスは早く溶けて液状になり、温度が上昇してしまうのも心配でした。
何年も前ですが、自作の小さなジャム瓶入りソイキャンドルで、灯してしばらく経ったら、中のワックスが全て溶けて液状になり、温度が上がってワックス表面から薄い煙が立ってきたのに気づき、慌てて消火。。その後、瓶は熱くて触れない、ワックスはなかなか冷めず固まらない・・・と冷や汗をかいた経験もあります。
なので、ぜひジャム瓶で作られる方はお気をつけて!点灯実験も必ず行ってくださいね。

ブレンドした香り、灯してもそのままの香りと思いきや・・

最後に、香りの感想です。
先ほど書いた①と②の香りを使って、それぞれキャンドルを作ってみました。
出来上がったキャンドルからは、ブレンドした香りが漂って、良い感じです。
①の方は、ヒノキも入っているので、少々男性向きな感じもする・・・②は、柑橘系だけでシンプルに作ったので、これは好きな感じかも!と思いました。
さて、この香りですが、灯したらどうなると思われますか??

香りは、香りの強さや性質、目安となる「ブレンドファクター」などに配慮してブレンドしなければいけません。
また、アロマテラピーで使われる天然の精油は、それぞれの香りの持続力や強さに特徴がある他、繊細なものなので保管や取り扱い方法にも気配りが大切です。
特に、柑橘系などフレッシュな香りは、香水でも最初に香って消えていく「トップノート」として使われることからも性質が分かりますよね。

そんなわけで、それぞれ灯してみた感想は
①→→「ほぼヒノキの香り…?ベルガモットはどこ行った?」
②→→「ほんのりライムが香ってるけど、灯してない時の方が香りがする…?」
・・・以上です。
そのまま嗅いだ時の香りと、火を灯して漂う香りは違うことがある、ということですね。おそらくトップノートのような軽い香りは、熱で一番最初に揮発し、重く強い香りに消されてしまうのでしょうね。

キャンドル用の香料も市販されていますし、もっとうまくブレンドしたり、配合するパーセンテージや比率を変えれば、香り方も変わると思います。

( 追記:①の香りは、好きな感じでしたので、比率を変えて 後に作品として販売させていただいています。)

灯りそのものに関しては、木芯からゆらりと炎が立ち、ソイワックスが少しずつ溶けてアイボリーのような黄色味のあるロウだまりが広がり
パラフィンワックスのような、半透明の透ける明るさは少ないですが、とても静かな美しい明かりです。

今後も、少しずついろんなことを試してみて、アロマキャンドル製作や使い方についても経験を深めていきたいと思いました。

( 2022年5月22日 )


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