「産まない」から「産めない」へ──40代で気づいた現実と向き合う日々
1. 20代、人生を舐めていた頃
20代、大手メーカーに勤め始めた頃は、結婚して寿退社する未来を漠然と夢見ていました。でも、当時付き合っていた彼に「結婚はまだ考えられない」と言われたときから、少しずつ人生の方向性が変わり始めました。それまで真剣に向き合っていなかった仕事も、「この先、定年まで働くかもしれない」という意識に変わり、都会で働くキャリアウーマンに憧れるようになったのです。
2. 変化のきっかけ
その頃は都内の工場勤務で、周りは年上の男性ばかり。彼らに助けられながらなんとなく仕事をこなしていました。でも、彼氏と別れ、今の主人と出会った頃から、私の仕事への姿勢は大きく変わりました。工場から本社勤務へ異動し、職務もどんどん上がり、管理職候補としての教育を受けるまでに。気がつけば「働き盛り」の年齢になり、目の前の仕事に没頭していました。
3. 両方を目指した決断
でもその一方で、どこか燃え尽きたような感覚もありました。「これからの人生、どうやって生きていけばいいのだろう?」そんな問いが頭を離れませんでした。キャリアを優先するか、家庭を優先するか。どちらかを選べず悩んだ結果、両方を目指す道を選び、転職と不妊治療を同時に始めることにしました。
4. 「産まない」から「産めない」へ
それまで私は「子どもを産まない」という自分の意思で選んだ気でいました。でも実際には、年齢を重ねた今、「産めない」という現実が突きつけられたのです。不妊治療を始めて2年。体外受精にも挑戦してきましたが、いまだに結果には結びついていません。
5. キャリアと不妊治療の狭間で
新しい仕事に挑戦する日々はストレスも多く、不妊治療との両立は正直なところ大変です。同級生や同期を見ると、キャリアか家庭のどちらかが充実しているように見えて、自分が惨めに思えることもあります。自然と涙が出ることもありますが、そんなとき、心の中で「私だけじゃない」と言い聞かせています。
6. 同じ境遇の人は伝えたいメッセージ
このブログを通じて、同じように悩んでいる誰かに、「ここにも同じ気持ちで頑張っている人がいるよ」と伝えたい。それだけで、少しでも孤独感が和らぐのではないかと思うのです。どこにいても、同じような境遇の人たちとつながれる場になれば嬉しいです。