アヒル隊長は止まらない

私は、ミュージカルで小学生たちによく絡まれ｢アヒル隊長｣と呼ばれている。
そのように呼ばれる理由は諸説あるが(？)、みんな私の後ろについて歩くのだ。

手を使い、くちばしとしっぽを表現して、前に向かってつつきながら進んでいる。
あ、そういえば自分から｢アヒル隊長だぁ！｣と名乗ったのかもしれない。うっすら記憶があるので諸説は撤回しよう。

そんなアヒル隊長は小学生のおもちゃにされている。よく｢アヒル隊長、人間に化けないと、アヒルだとバレてしまいます！！｣と人間になるよう遠回しに指示される。どっちが隊長が分からない....( ˙-˙ )

それでも私はアヒルの姿のまま、ステージの上を歩いた。
花道まで歩くと、近くの客席にミュージカルの練習の様子を見に来ていた同じ職場の上司がいた。....気にしない....。

アヒル隊長の感染能力は非常に高く、放っておくと長蛇の列になる。ミンナ、イレバ、コワクナイ！

最近深い考えをするせいか、メリとハリがごっちゃになってるのか、1周まわったのか、｢私はアヒルなのか人間なのか｣という疑問が頭の中で渦巻いてたことがあった。

なんて平和な悩みなのだろう。
そんなことを考えながら今日もアヒルとして生きているあかりちゃんなのであった。