Weekly Quest <米国株・個別銘柄を考える>
(2022年8月22日号)
毎週月曜日にWeekly Questと称し旬な話題を深く掘り下げて投資のヒントにしていければと思います。
今月は特に決まったテーマではなく現状について思うところを書いていこうと思います。
市場ではインフレ鈍化により強硬な金融引き締めが緩むという観測で戻り高値をつけているような状況です。しかし、単月のCPIなどを見ても8%台と相変わらず高い水準でFRBの目標としている2%には程遠く異常な状態で、また、今までの歴史を考えるとそんな簡単にインフレが収束したこともありません。
その楽観論の象徴とも言えるのがMEME(ミーム)株の再上昇に見て取れます。ミーム株とは、GameStop(GME)、AMC Entertainment Holdings(AMC)、Robinhood Markets(HOOD) などが有名ですが、SNSの売買情報だけで株価が動くと言われている株式で、良きにつけ悪しきにつけ以前は個人投資家のブル相場の象徴にもなっていました。
また、最近興味深いのは金融当局や市場関係者の考え方と一般的なアメリカ人の物価に対する捉え方が大幅に違ってきていることです。前者のいうことは所詮机上の空論にすぎないというイメージすら出てきています。Tweetを見る限り一般的なアメリカ人は大多数がまだまだ物価が高すぎると思っているようです。また、それに対する怒りの矛先がバイデン大統領に多数向けられています。
さて、市場が思わぬ急回復した結果、「買い損ねた」、「底打ちだ」と言う書き込みが多く見受けられますが、個人的にはまだまだ一波乱あるのではないかと思っています。
例えば、この先 Nasdaqで大台を割れるような下落相場があるのではないかと思っています。住宅に関する経済指標があまりにも悪化しており、逆イールド状態も解消していない、これから景気も悪化する、度重なる利上げにより借金の金利も嵩むと言う環境ではとても底をうったとは思えません。
また証拠金残高の減少率から見るとまだまだ中途半端だと思っています。今年のブル相場では先にも紹介したMEME株によるところもあり、またそれに伴い証拠金取引も急増したと言う背景がありましたが、過去の暴落相場を見るとこういった証拠金取引が完膚なきまで叩きのめされてようやく底をうつケースがほとんどでした。
そして気になるのが天然ガスの価格が下落していないことです。ご存知の通り天然ガスは電力を生み出すためにどうしても必要不可欠なのことは、現在の日本や欧州を見ればわかることですが、電力価格高騰が生産に与える影響が大きいからです。
ただ、この間にだまって手をこまねいているばかりではありませんので、もう一度暴落相場が来た場合に買う銘柄を考えておきたいと思います。
お断りしておきますが、これは買い付け推奨をしているわけではありません。私が個人的に安くなれば買付したい銘柄を書いているだけですのでご了承ください。
いままで当ブログでも色々な銘柄について調べましたが、相変わらず全世界共通の社会現象であるゴミや環境問題は今後縮小していくことはないと思いますのでその関連でWaste Management Inc (WM)とAmcor PLC(AMCR)、さらにバイオ関連としてBiodesix Inc(BDSX) を個人的には、もういちど狙いたいと思っています。
各銘柄についてはそれぞれこのブログで記事にしておりますのでご興味のある方はそちらをご覧ください(以下の銘柄名にブログ記事へのリンクあり)。特にBiodesix Inc(BDSX)については、ブログで書いてからしばらく動きましたが、その後暴落しております。ただ将来性を考えると非常に魅力的だと思っています。
Waste Management Inc (WM)
今後本当にアナリストが言うようにインフレが収束し来年中頃には金融緩和に転じるなら、様子を見ていては買い損ねることになりますが、ひとたび相場の方向性を確認できれば恐ることなくブル相場に乗っていけばいいだけの話です。
しかし、「みんなが株価は下がると思い始めたから株価は上昇する」と良く見かけますが、これ『「みんなが株価は下がると思い始めたから株価は上昇する」とみんなが思い始めたら株価は下がる』とも言えますね笑。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ここに書いた記事は株価や将来を保証するものではありません。あくまでも投資は自己判断・自己責任でお願いいたします。