「もうどうでもいいや」の濡れ

急にどしゃ降りの雨が降りだした。

一瞬、どうしよう?と思ったけど。
あまりにもどしゃ降り過ぎて。
「もうどうでもいいや」となった。

30%濡れたくらいでしょうか?
これくらい濡れたら、人間はもう傘の必要性を感じないのかもしれない。
5%くらいの濡れ具合の雨だったら傘は差さないでしょう。
ということは、5%~30%の間のうちに傘がないといけない。
そう思うと傘っているのだろうか?

そんな考えも今は「もうどうでもいいや」となっている。

それくらいの一気のどしゃ降りの雨の中。
両手を広げ、空に向かって「アハハハハ…」と回る。

周りの目があるので実際にはやっていないが、心の中ではそんな映画のワンシーンをやっている。

しかし、僕の隣りを小走りに走っていく人達がいる。
濡れたくないのだろうか。カバンで頭を隠して小走りに走っていく。

雨の時は走った方が濡れないのか?
そんな話を思い出す。
走っても歩いても濡れる量は同じと聞いたことがある。
しかし、走った方が濡れる、いや歩いた方が濡れる、両方の結果がある。
正解はわからない。
だから誰か何が一番濡れないか教えて欲しい。

しかし、そんなことも今は「もうどうでもいいや」となっている。

それくらいのどしゃ降りの雨が降っている。
でも冒頭からずっと「どしゃ降りの雨が降る」っていう表現はいいのか?
頭痛が痛いみたいになっていないのか?
どうなんでしょう?
ちょっと振り返ると「小走りに走る」もどうなの?

しかし、そんなことも今は「もうどうでもいいや」と…これはならない。

そのことを考えていると、雨が止み、陽が照り出した。
すると、何もかもすっかり乾いてしまった。

どしゃ降りの雨が降って「もうどうでもいいや」と思った感覚は何だったのだろうか?

濡れても濡れなくても時が経てば乾く。

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