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APOCシアターで行う一人芝居のボツネタ:不思議な花の物語

APOCシアターにて来年2024年1月21日14時30分~、2月3日17時30分~にひとり芝居をやります。
僕は脚本・演出で、浦上力士君が演じます。
40~50分くらいのオムニバス一人芝居ですが、本日はボツにした物語をお届けします。

『火と水の友情』

ある日、ユウキは、自分の家の庭に不思議な花を見つけます。
その花はとても美しい。
色艶やかで、派手で、見たことない一輪の花でした。
その周りには蝶たちが集まっていました。

ユウキはその花に近づいてみると、花が話しかけてきました。
「こんにちは、私はアイリスと言います。あなたは私の友達になってくれますか?」と花は言いました。
ユウキは驚きましたが、その花に興味を持ちました。
そして、花と友達になることにしました。

それから、ユウキは毎日庭に出て、アイリスと話したり遊んだりしました。アイリスはユウキに色々なことを教えてくれました。
例えば、蝶の言葉だったり、風のご機嫌だったり。
ユウキはアイリスと一緒にいるときが一番幸せでした。

しかし、そんな幸せがある日突然なくなりました。

ユウキの家に火事が起きました。
ユウキは家族と一緒に逃げ出しましたが、アイリスを置いてきてしまいました。
ユウキはアイリスに会いたくて泣きましたが、火事が消えるまで近づくことができませんでした。
やっと火事が消えたとき、ユウキは庭に駆け寄りましたが、そこには焼け焦げた木や草しかありませんでした。
色艶やかものは何もありませんでした。

ユウキは悲しくて泣きながら庭を探しましたが、どこにも見つかりませんでした。

すると、「ユウキ、ありがとう。あなたと友達になれて本当に嬉しかったよ」という声が聞こえました。

ユウキは涙が止まりませんでした。
ユウキはもう二度と会えないと思いました。

しかし、ユウキはアイリスのことをやっぱり忘れることができないと思いました。

ユウキは毎日、アイリスのいた場所に水を与え続けました。
何の根拠もないけど、もしかしたら…。
過去の楽しかったことを思い出しながら、さもそこにアイリスがいるかのように語りながら…。

ある日、ユウキは信じられない光景を目にしました。

アイリスのいた場所から、小さな芽が出ていたのです。
その芽はどんどん大きくなりました。
それにつれて、蝶たちが集まってきました。

そしてついに、花が咲きました。
その花はアイリスとそっくりでした。
ユウキは驚きと喜びで蝶たちと走り回りました。

すると、花が話しかけてきました。

「ユウキ、やっと会えたね」

「うん、やっとだね」
ユウキは噛みしめながら言いました。


というわけで、童話みたいになっちゃいました。
いい話書くのって難しいなと思いました。
しかし、一人芝居にはいい話はありますので、ご期待ください。


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