父からの贈り物
1月も終わりに近づいてきました。今月は登記の手続き準備をやったりしてたのであっという間に時間が過ぎていきました。就農初年度はなにかと手続きが多いので大変です。
さて今回は、りんご農家にとってすごく大切な道具の話。剪定鋏についてです。
剪定鋏とは
りんご農家の冬の作業といえば剪定。前にも書きましたが、樹の枝を切って整理する作業です。りんご作業の中で一番難しく、その年のりんごの出来を大きく左右すると言われる大事な仕事です。
この剪定作業で使う3大道具がありまして、
①鞘入鋸(手に持って使うノコギリ)
②長柄鋸(60cmくらいの柄がある長いノコギリ)
③剪定鋏
このうち一番重要なのが③剪定鋏です。
「剪定鋏は高くてもいいものを使え」と言われています。細かい作業ほど丁寧に行うことで樹の生長具合も変わってくるから、という理由です。
父からの贈り物
私はずっと父のおさがりの剪定鋏を使っていました。やや黒ずんだ年季の入ったもので、これもなかなか高価な鋏だったようです。
今年の剪定を始めると父に伝えた時、「実はわんど使ってらのと同じ、新しい鋏買ってらんだ。就農祝いにと思って。」と予想外の言葉が。
そして新しい剪定鋏をもらいました。「山形・花春作」という鋏です(2万円弱します)。
父は私の就農を最初から賛成してくれて、たくさん手助けをしてくれていました。でも子供にモノを買い与えるということは昔からあまりしない人です。「自分のことは自分で」ということかなと私は思っていますが、とにかく父から就農祝いなんてもらえると思っていなかったので、驚いたし嬉しかったです。
この新しい剪定鋏には、私への期待も込められているのかなと感じています。
父の期待に応えるためにも、大切に使っていきたいと思います。
お父さんありがとう。