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りんご品種図鑑~陸奥~

ちょっとマイナーなりんごの品種についてシリーズでお届けしている品種図鑑。
今回は"陸奥(むつ)"です。

特徴

名前:陸奥(むつ)
由来は青森県の旧国名「陸奥国」。青森で生まれた品種です。

収穫時期:10月下旬

味や見た目:平均400g前後と大きくなりやすい。縦に長い円形。
無袋栽培の場合は黄緑色ですが、有袋栽培をすると桃紅色になります。
甘みと酸味のバランスがよくふんわりと香りがします。

日持ち:常温で1ヶ月程度、冷蔵で2~3ヶ月程度


陸奥はなんといっても大きいのが一番の特徴!手のひらから余るほどのサイズ。

私のこぶし(女性では大きい方)と比較


また袋をかけると全く色が変わるのも面白い点です。"ふじ"の場合は袋かけの有無に関わらず最終的には赤色になるので、ここまで色の違いがはっきりしているのは珍しいと思います。

この2つの特徴を活かし、りんごに特殊なシールを貼って絵を転写する「絵入りりんご」に使用されることが多いです。毎年創意工夫をこらした絵入りりんごが年末に競りにかけられ高値で取引されています。

飾る用になる絵入りりんご
(出典:林檎リンゴりんご屋HPより)


そして遺伝子的にみても面白い点があり、「三倍体」という、1つの細胞に3セットの遺伝子情報が入っています。
りんごの多くは二倍体なのですが、三倍体の品種は花粉に受精能力がないため他の品種にくっついても実が成らないのです。



うちでは実家の方にありまして、今日(10/10)ちょうど収穫しています。
サイズが大きいので収穫カゴがすぐいっぱいになるので、もぐ作業はちょっと大変です。
市場へ出荷するのと、ジュース用に加工場へも持っていきます。冬になって美味しいりんごジュースとして帰ってくるのが楽しみです。

大きいりんごがびっしり実っています