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R5年 第4回杉並区議会定例会 一般質問②


杉並区議会議員のあかねがくぼ舞です。

一般質問2つ目の内容は、多世代が利用できる公園づくりについてです。
みんなが安心して利用できる公園づくりを求めていきます。

動画は以下のリンクからご覧いただけます。http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=8698


【一般質問】
区は、多世代が利用できる公園づくり基本方針を制定し、核となる公園を中心に半径約500メートル内を公園区とし、公園区のない空白地域では、公園等をはじめ、規模の大きなオープンスペースの確保に努めるとともに、公園施設の改修に当たっては区民ニーズを適宜把握し公園機能を増やしていくなど、より安全で安心に利用できる魅力ある公園づくりを進めています。現在区内には339の公園があり、公園の数は23区で7番目に多い状況になっています。
①基本方針制定の背景と目的を伺います。また、オープンスペースはどのようなものを指すのか伺います。

公園の遊具は順次改修されており、狭いスペースでも有効に活用できる複合遊具が増えています。従来の滑り台、ジャングルジムなど単体のものではなく、登る、つかむ、滑る、渡る、走る、体の複雑な動きの全てが要求される複合遊具は、単なる楽しさだけでなく、考える力や体力、そしてバランス感覚を育んでくれます。他者と関係する遊びの中で、社会性や事故リスクに対応するための学びの場でもあります。実際に区内の公園に足を運ぶと子供たちからも人気で、楽しく遊んでいる様子を多くの公園で見かけます。一方で、家の近くの公園に鉄棒がないため設置してほしいとの要望がありました。鉄棒は、小学校の学習指導要領にも位置づけられており、子供たちが自宅近くの公園で気兼ねなく練習できる環境が望ましいと考えます。学校開放も実施されてはいますが、曜日や時間が限られており、実施のない学校もあります。
②公園によって設置されている遊具は様々だと思いますが、公園の遊具はどのような基準で検討、設置されているのか伺います。

都立公園では、2020年に世田谷区の都立砧公園に初めてのインクルーシブ公園ができてから3年がたち、都内の公園でもインクルーシブ遊具の設置が進んできました。インクルーシブ遊具の設置により、ふだん障害を持つ子供との交流がない子でも、遊びを通して交流を持ち、互いの理解を深めること、新たなコミュニティーの構築が期待されています。
改めて、インクルーシブ遊具とはどのようなものなのか、また、実行計画にインクルーシブ遊具の設置が記載されているが、区としてインクルーシブ遊具をどのように位置づけ、今後どのような計画で進めていくのか、区の見解を伺います。

公園での喫煙についてです。日本では、受動喫煙による年間死亡者数が推定約1万5,000人です。交通事故で亡くなった方が昨年度は約2,600人ですので、5倍以上となります。国は、受動喫煙による健康被害を重く受け止め、1、望まない受動喫煙をなくす、2、受動喫煙による健康影響が大きい子供、患者等への配慮をする、3、施設の類型、場所ごとに対策を実施するの3点を趣旨に、健康増進法の一部を改正し、2020年4月に全面施行しました。同時に東京都では、東京都受動喫煙防止条例と東京都子どもを受動喫煙から守る条例も全面施行されています。これらにより、原則屋内は禁煙となり、屋外であっても喫煙時には周りへの配慮義務ができました。敷地内禁煙が必要となる第一種施設には、学校、病院、診療所、児童福祉施設、行政機関等がありますが、特に幼稚園、保育所、小中高校は屋外でも喫煙場所の設置が不可となっています。そんな中、昨年度の情報では、23区中、公園の全園禁煙が18区、一部禁煙が杉並区を含めて5区で、公園での禁煙ルールが定められています。しかし、杉並区は一部禁煙のルールが定められているものの、井草森公園、桃井原っぱ公園、馬橋公園、塚山公園、大田黒公園の5つの公園だけ喫煙スペースが設けられており、禁煙となっているのは児童交通公園のみで、その他の公園は全て喫煙可能です。子供の遊具が置いてあり、よく遊ぶような小さな公園でも喫煙ができます。
 私の周りでも、実際に公園で喫煙している人を見かけて、やめてくれる様子がないので子供と公園で遊ぶのを諦めた。また、お昼休みの時間帯はそれなりの人数でタバコを吸っているので、その時間は公園に行かないようにしているとの話も伺います。現在区内の保育園では園庭がない保育園もあり、近くの公園に外遊びに出かける園も多くあり、園児の公園利用は毎日のようにあります。喫煙する場所が減っていく喫煙者の気持ちもあるかとは思いますが、子供を持つ親として、公園は子供が受動喫煙による健康被害を気にすることなく自由に遊びたいときに遊べる場所であってほしいと願います。杉並区も、他区と同様に公園の禁煙ルールを定めるべきと考えます。
公園での喫煙について、国にどのような声が届いているのか伺います。また、公園で喫煙できることについての所見を伺います。


 

【答弁】
◎土木担当部長(土肥野幸利) 
本方針は、公園整備が進む一方、老朽化する施設や多様化する区民ニーズへの対応などを背景として、今求められる公園機能に見直しを図ることを目的としています。あわせて、公園施設の長寿命化と再配置により改修費用の縮減も図っております。また、公園のオープンスペースとは、広場や緑地のように多面的な機能を発揮する空間を指すもので、都市の緑としての景観づくりや生物多様性に寄与する環境づくり、そして避難スペースとしての防災などの役割を担っています。

区では、遊具についての選定基準は特段定めておりませんが、区民とのワークショップ等で寄せられた意見を基に、公園の大きさや近隣の公園遊具の状況等を考慮して遊具を選定した上で、公園敷地の形状や、道路、家屋など、公園の周辺状況に配慮し、設置をしております

◎区長(岸本聡子) 
インクルーシブ遊具は、一般的に障害の有無や年齢等にかかわらず、子供たちが一緒になって遊ぶことのできる遊具のことを言います。インクルーシブ遊具があることで、様々な子供たちが一緒に遊ぶことを通じてコミュニケーションが生まれ、助け合うこと、互いに知ることなどを実体験できるため、区としても子供の成長に必要な遊具の一つと捉えています。また、現在下高井戸4丁目で整備を予定している公園づくりのアンケートでは、小学生が欲しい施設としてインクルーシブ遊具を選択しており、利用者のニーズもある施設です。区立公園への設置はこれからとなりますが、多世代が利用できる公園づくり基本方針に基づく公園改修や、新たな公園整備が設置の機会となります。利用者の声を伺いながらインクルーシブ遊具の設置を進めることで、障害の有無や年齢等によらず遊ぶことができ、子供たちの交流が生まれ、子供の居場所として親しまれる公園となるよう取り組んでまいります。
 
◎土木担当部長(土肥野幸利) 
区に寄せられる要望としては、子供の近くでの喫煙をやめてほしい、吸い殻がベンチの周りに落ちているなど喫煙マナーに関するもののほか、住宅にタバコの臭いが入ってくるといった声が寄せられております。そのため、区では桃井原っぱ公園など大きな公園で分煙に取り組んでおりますが、小さな公園の喫煙対策は必ずしも十分ではないと認識をしております。公園を利用される皆さんが気持ちよく利用できるよう、今後、禁煙、分煙のルールに関する検討に取り組んでまいります。
 

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