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一月雑記 食日記


食日記をつけよう、と思い立った。

まず、思い立った日以前に今月食べたものでぱっと思い浮かんだものを記す。



銀座十石 築地仕込み場のお弁当

『フットンダ』の楽屋弁当を家に持ち帰り、皿に移して温めて食べた。さば文化干しと豚うめ。

衝撃の美味しさで、また食べたいと思った。仕事の動線で買えるところはあるかと調べた。難しそうだった。いつかどこかのデパ地下で見かけますように。



美し国伊勢 御神酒飴

吉祥寺の小売店で買った。甘酒のソフトキャンディ。

店先に置かれていて目に留まり[レジ横で一個30円でバラ売りしています]とのPOPがあったので店に入り試しに一個買い、店の外に出て歩きながら包みを開けて口に含んだ瞬間に「んまっ!」となり、引き返して一袋買った。

お正月関係なくフリーズドライの甘酒を家に常備している私からしたら最高だった。

調べたら、いろんな甘酒飴があった。きっと夏に合う甘酒飴もあるはずだ。



家康公のおやつかすてらと謹賀新年かりまん

『おおぎりどん』の打ち合わせのときに、作家の政府さんがくれた。

今後、他のカステラや黒糖饅頭を食べたときも思い出すだろうなという、じんわりあたたかみのある美味しさだった。



思い出し終わり。

ここからは都度書いたもの。



スコーン

パサパサなスコーンを食べたいと思って買ったけれど、にしてもパサパサすぎるスコーンを買ってしまった。

一口かじるごとにはちみつを一口分垂らして食べた。さらに美味しくなりました。この食べ方をしたいがためにまた買うだろう。



高いレトルトビーフシチュー

R藤本さんが[先日、昼食に「この店、ビーフシチューあるじゃん!」と喜んで入り、メニューを見たら単品で4500円でした。]とツイートしていた。

高いレトルトビーフシチューを買って食べよう、と決めた。買い出しのたびにちょくちょく視界に入ってはいたけれど買いたいと思うまでにはいたっていなかった。こういう機が無いと手を伸ばせない。

もしも味が期待を下回ったとしても、あのツイートを機に食べたという楽しい気持ちが残る。映画を観たあとに映画に出てきた印象的なものを食べたときの楽しい気持ち。

高いレトルトビーフシチューと、一緒に食べようとバゲットを買った。

とても美味しかった。温めすぎたのかそもそもなのか、ごろんと入った肉が少しかたかった。それでも美味しかった。にんじんもごろんと入っていて、これは手間暇をかけた調理を経たんだと思える食感と美味しさだった。

私のこれからの人生で『手間暇をかけた美味しいにんじんに出会う』という機は、あと何回あるだろうか。

めがけて行くとまた違う気もするけれど、出会えないよりはいいのか。



日本酒梅酒

ハチカイ警備員さんと「大喜利の話をしましょう」と予定を合わせて、沖縄料理屋に行った。

(大喜利の話は全略。とても楽しかった。)

お通しで、日本酒梅酒が出てきた。

“日本酒梅酒”という不思議な言葉が、飲み干したあとも頭から離れなかった。

語感が良いのと、言葉の輪郭が交わって意味が融けている不思議さ。ふたつ繋げてくっついたしゃぼん玉みたいな。



クアトロフォルマッジ

「いま家?」とLINEが来て、先輩と作家さんがご飯を食べているところに誘ってもらえた。

なんと呼んでいたか忘れるくらい久しぶりにお会いした。活躍を見てはいた。会えて嬉しかった。

ポテトなどを軽くつまみながら飲み、ピザを食べたいねとなり、クアトロフォルマッジを頼んだ。

とても美味しかった。チーズにはちみつをかけると幸せの味だということを胸に刻んで生きていこう、と強く思った。



惣菜の焼き鳥

家にある作り置き鍋の残り汁にうどんを入れて食べよう少し肉っ気がほしいな、と思いながら惣菜コーナーを歩いていて、焼き鳥タレ6本入りが目に留まった。ちょうどほしい感じの濃い味付けの肉っ気。

焼き鳥を食べるなら居酒屋が良いに決まっている。家でゆっくり食べられる良さを上回る。

少し迷って、買った。買いたいと思ったものをその場で買うことで満たされる領域が心にはある。

家に帰り、焼き鳥を皿に移して温めて、微アルコールのビールと共にいただいた。皮がぷりぷりで美味しかった。

白米と食べた。白米に合わせるっきゃない味だった。うどんはまた明日。4本で満足した。2本はまた明日。


きらく焼き

政府さんが「行けるときあったら」と存在を教えてくれた。神保町駅を出て、らぼうるがある通りにある店で売っていた。

朝リハ終わりで行ったので開店直後で、店頭にまだ品が並んでおらず、焼きたてを買えた。

キーマ・カスタード・つぶあんを食べた。どれも美味しかった。あつあつとろとろのカスタードがとてもよかった。条件をいくつかクリアしないと出会えない幻のポケモンのような尊さを感じた。

“尊い”という言葉に尊さが無くなってしまったので、最近遣っていなかった。



冷めても美味しい水餃子

ライブ終わり、エレベーターで同期と後輩と一緒になり「これから飲みに行くけど、行く?」と誘われて、面白そうだったので加わった。

まだ明るい内から飲みはじめて、途中から別のライブを終えた同期が合流して、店を変えて後輩が合流して、と長々と飲んだ。

ドラマの第一話の相関図くらい関係性がまばらな面子で長く飲むのは数年ぶりで、引き際がわからず、お開きにするべき時間を越えて行った店で「5分だけ寝かせて」と言い残して寝てしまった。

目が覚めたら、最後の一個の水餃子があった。5分以上寝てしまっていた。ちゅるりと食べた。冷めても美味しい味付けだった。楽しい場がそう感じさせたのかもしれない。

冷めた水餃子を美味しいと感じられるところに居れてよかった。

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食日記終わり。

都度書きはしたけれど、日記と呼べるほどは書けなかった。




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