六月雑記 綿飴雲と天気石とエノグムシ
あれは綿飴雲だよ。
あれはまだ味が無くて、数百年かけて甘くなると重くなって地上に降りてくるらしい。
屋台で見かける綿飴は、大昔に綿飴雲を食べたことのある人が、なんとか作れないかと、ザラメで作ったものだそうだ。
今でもふらりと、綿飴雲売りが現れることがあるんだってさ。
これは天気石。
ペンキじゃないよ。た・ち・つ・て、てんきいし。
空の色を蓄えて光るんだ。
この天気石は、たぶん、春の朝の雨上がりかな。
黒のエノグムシだ。
仲間と翅を摺り合わせて、色が混ざっていく虫だよ。
エノグムシから絵の具を作るから、絵の具の匂いに釣られてやってきたんだね。
黒になるまで生きているのは珍しいな。
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