![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/25088526/rectangle_large_type_2_fa23e43eb9a3689a5ed9fcb2a68fdf45.jpg?width=1200)
【マエボン2/制作の裏側 第1回】失敗だらけだったけど、さらけ出して作った最高の雑誌になりました。
マエボン2で編集長を担当した「もんざえもん」こと赤松です。
今日はその振り返りをしたいと思います。
マエボン2とは? … オンラインサロン「前田デザイン室」が制作した雑誌。前作のマエボン1では『宇宙兄弟』の編集者・佐渡島庸平さんから「素人出版革命」と評され、クラウドファンディングの枠組みを飛び越え、有名書店でも取り扱われた。
0→1のクリエイティブにチャレンジしたくて編集長に立候補した
そもそもなぜ、編集長に立候補したのか。
私は、もともとゴールや作るものが決まっていたり、リーダーが決まっているプロジェクトマネージャーやサブリーダーが向いていて、タスク管理や切り口を変えた提案などが得意です。
しかし、ゼロのアイデアから生み出すクリエイティブが苦手だと自覚していて、創造性や飛び抜けたアイデアを出すのがコンプレックス。
マエボン2の発刊予定の3ヶ月後には10年勤めた本業の退職もあったし、前田デザイン室に所属して、もう2年近くになる。そこで、前田デザイン室の大きなプロジェクトリーダーとしてチャレンジしたかったんですよね。
全力でチャレンジして、失敗したかった。
まさにうってつけのプロジェクトでした。
「完成してよかった」っていうのが本音
制作期間中、ほとんど毎日寝る時間を削る毎日でした。
マエボン2は83人ものクリエイター、役割を分けたのべ数でいえば約200人も稼働。1月初旬に編集長を任され、企画1ヶ月、制作1ヶ月とタイトなスケジュールでしたし、とにかく仕事以外の早朝から深夜までずっとこのプロジェクトに専念。
たくさんのトラブル、失敗もありましたが、メンバー全員いいものを作りたいという想いを毎日感じながら制作をすすめていったので、本当にいいチャレンジができ、めちゃくちゃいい雑誌ができたと思います。
あと結果的に、前職の印刷会社での最後の仕事がマエボン2になりました。
……とにかく疲れた……大変やった……。
反省点1)最初の企画段階でのつまづき
#マエボン2
— 前田 高志 (@DESIGN_NASU) January 13, 2020
・社会意義があること
・出版社でできないこと
・内輪すぎないこと
・前田デザイン室であること
・完売すること
プロジェクトスタート当初、前田デザイン室・室長 前田さんからのマエボン2での条件はこの通り。
・社会意義があること
・出版社でできないこと
・内輪すぎないこと
・前田デザイン室であること
・完売すること
「失敗」というコンセプトは決まっていたのですが、「失敗はおっぱいだ!」という企画の軸を決めるところまでにたくさん悩みました。
私は企画スタート当初、そもそも「おっぱい」なんてなくっていいやんって考え、メンバーの方や前田さんからアドバイスをもらい、ちょっと懐かしい袋とじの案や雑誌を途中で180度ひっくり返す案を出していました。
とくに「社会意義があること」に対して、私なりに変なこだわりが強かったんだんですが、今思えば最終的に私が出した企画案は、めっちゃ良い案でもないし、悪い案でもなかった。(前田さんにも指摘された)
つまり、ありきたりだったんですよね。
その後おこなわれた企画の軸になる「はじめに」案で「失敗なんて、おっぱいだ!」という方向性が決まり、制作は2月頭からスタートしました。
反省点2)とにかく企画を進めることに精一杯だった
出発の準備はほぼ完了しました。
— もんざえもん(赤松翔)/マエボン2編集長/コミュニティデザイナー (@akamatsusho) February 2, 2020
みなさんお待たせしました。
#マエボン2
そして、制作スタート。思えば、この時点ですでに難しいスケジュールでした。クラウドファンディングの活動報告でも上げてくれましたが「みんなにお願いする前に、ここまでやらなあかん」って想いがめちゃくちゃありました。
うまく制作を進めたかったんですよね。
結果、3月28日から4月5日に延期に。うぅ……。
このときは本当に辛かったですが、ストレートな意見が飛び交って、たくさんのメンバーに支えられているなぁと感じた日々でした。
反省点3)コミュニケーションが煩雑になり全体が見えなかった
もう一点がコミュニケーション。自分も企画・制作に関わっていた点もあって、全体を見れていなかった期間があり、もっとガツガツ編集に入りたかったんですが、最初は全然できていなかった。
これはほんとにできていなかったことがほんとに悔しかったし、新しい発明である役割「コンシェルジュ」のメンバーには感謝でした。
特に大きな責任がともなう編集班とアートディレクター班とできるだけ密に連携しなければいけなかったのに、焦りからほぼ丸投げにしてしまっていたことがもっとも大きい反省点だったと思います。
体制や企画を整えることはもちろんなんですが、メンバーの状況や考えを理解するためにはコミュニケーションが重要。これは間違いありません。
たくさんさらけ出して、結果いいものができたと思う
37歳にもなって反省点がたくさんありましたが、自分をさらけ出しまくって完成したのが、この「失敗なんて、おっぱいだ!」がテーマのマエボン2だと思います。
残念ながらタイミングが合わず取材ができなかったり、実現できなかった企画もありましたが、短い制作期間のなか、わずかなチャンスをもとに掲載できた記事が盛りだくさんです。
たとえば、わずか30分のプレゼンのため大阪から北海道まで飛び、HTV(北海道テレビ)の新社屋で『水曜どうでしょう』の名物ディレクターである藤村Dと嬉野Dにお会いし、取材できた企画は一生忘れません。
さらに、みんなでひとつのプロダクトを作り上げた!という瞬間はたまらなく、印刷データが無事問題ない瞬間の報告はやっぱりたまりません。
この達成感はまじでやばい……。
編集長おすすめポイント
世の中に「失敗を生かそう」「失敗は成功のもと」「失敗なんて気にするな」というススメや自己啓発本、Webの記事はたくさんあります。しかし、「失敗したくなる」「失敗しよう」と伝えているコンテンツはほとんどありません。本気で失敗しようぜ!っていう雑誌を作りました。編集長である私もこの雑誌を読んで勇気づけられています。
特に好きな企画はのべ79個もの貴重な話が集まった「みんなの失敗談」。前田デザイン室メンバーだけではなく、Twitterで募集したり、室長・前田さんとつながりがある各業界の有名な方のエピソードが勢揃いです。おもしろいものから、ものすごく考えさせられるものまでよりどりみどり。必見です。
--
本気で社会にこの本を広めたいと思っています。
6月1日からいよいよWeb販売と青山ブックセンターで書店販売がスタート予定です。クラウドファンディングで手に入れらなかった方はぜひ!
【Web】前田デザイン室 オンラインショップ(限定特典アリ)
【東京】青山ブックセンター本店(限定特典アリ)
【東京】代官山 蔦屋書店
【大阪】TSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISE
▽ マエボン2ってどんな雑誌? ▽
▷ 前田デザイン室
▷ あかまつのTwitter
--
他のメンバーの振り返りはこちら!▽