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言語活動を「やりっぱなし」にしたくない
リトルワールドの授業で変更した点
過去記事からhttps://note.com/akalingo_method/n/nc809658ad37c
3回の授業を経て、リトルワールドの授業で改善・工夫した点を記します。
1. メニューを見て、実際に食べたいものを吟味する時間を確保
児童は、「これが食べたいね」「あれは食べたくないね」と自由に発言するようになった。これにより、"I want to ~." という表現が、体験と結びつくきっかけを作ることができた。その際には、メニューブックに直接✅をするようにした。
2. 言語活動のゴールを「二人で2品を注文する」に変更
"I want to eat ~." と "I want to drink ~." の違いを意識できるようになった。ワークシートもそれに合わせ、食べ物と飲み物の両方を記入する形式に変更した。
3. すべてのメニューに番号をつける
"I want to eat number ~.""I want to drink number ~.""I want to order number ~." という表現を導入したことで、児童の英語発話の回数が増え、ターゲット表現である "I want to ~." により集中できた。
4. 中間交流で、相手の発言への英語での応答を導入する
"Good!" や "I don’t like it." などの簡単なコメントの重要性を学び、自然なやりとりが増えた。また、児童の発話を拾い、"One more time." などの表現も適宜導入することができた。
5. 最後に、最初のペアと再び会話し、録音して提出する活動を追加
授業の締めくくりとして、最初のペアと再度やりとりをし、その様子を録音して送る活動を取り入れた。複数の言語活動を経ることで、お互いの成長を認め合う機会になった。また、制限時間内に録音を提出するため、自主的に会話練習をする姿も見られた。
今後の課題
小学校の英語授業で最も難しいのは、言語活動を「やりっぱなしにしない」ことのように感じている。確かに授業中は、多くの児童が英語を話している。しかし、それは本当に学びにつながっているのだろうか。
児童は何ができて、何ができなかったのかを実感できているのか?
教師は、それを正しく見極められているのか?
こうした課題を意識しながら授業を工夫してきた。授業後に児童のやりとりを聞くことで、次の改善点が見えてくる。今後は、言語活動の定着度をどう測るか、言語がどの程度使いこなされているかをどう確認するか を重点的に考えていきたい。