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ミッドナイト・イン・パリ (2011) MIDNIGHT IN PARIS 監督 ウディ・アレン

とっても観たかったんですよね。ウディ・アレンの描くパリ。

今回の主人公はオーウェン・ウィルソン。「ダージリン急行」でお兄ちゃんやってた人です。彼がすごく良かった。

彼については「幸せのはじまりは」って映画を見た時にも印象に残ってました。スターで稼ぎはいいけどちょっと頭の弱いプロ野球選手。結局ヒロインの子は彼から去ってゆくのだけど、それが残念に感じられるほどいい味だしてました。朴訥で人が良くてちょっとニブい感じ。夢みがちな小説家志望の男。なんかいいんですよ、彼が(しつこい)。

ウディ・アレンの主人公にしてはちょっと珍しい感じなのかな? と感じました。婚約者(レイチェル・マクアダムス)とあまりにもタイプが違うので、どうやってつきあうことになったのかが疑問なくらいです。

婚約者の友達で、いけ好かない知識人の男が出てくるのですが、こちらは博学でそれをひけらかすおしゃべりな男。どちらかと言えばこっちのほうがいつものウディ・アレン映画に出てきそうなタイプ。でもこっちは「ペダンティック(エセ知識人)」と随分こきおろされてます。

20年代に憧れる彼、ベル・エポックに憧れる20年代の彼女、ルネッサンスに憧れるベル・エポック時代の芸術家たち… という構造がほんとに面白くてキリがなくて皮肉が効いてます。

エイドリアン・ブロディのダリも最高だったな~。とにかく楽しめるネタも満載。ものすごく幸せな気持ちになります。

映画鑑賞後、渋谷の街を少し歩きましたが、脳内は少しだけパリでした。もうすこし東京も散歩してうっとりできるような、タイムスリップしちゃいそうな街角が増えればよいのにね。

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