どうしようもなくなっている人を救う
毎月あいつがやってくる
否応なしにやってくる
あいつの存在を忘れてはいけない
あいつは怖ろしい
とんでもない痛みを与えてくる
死ぬ程の痛みを
死ぬ覚悟で受け止めなければならない
いつもあいつの存在を忘れている
あいつがこないときがどれ程らくか
らくさに慣れてしまっている
らくが当たり前だかららくじゃないときがとんでもなくしんどい
あいつの存在を忘れている
あいつがきたとき
地獄を見る
思い出させられる
あいつの痛みを
あいつは破壊者だ
すべてを壊す
あいつの存在を忘れている
あいつは特別だ
しかし日常だ
あいつの存在を忘れてはいけない
とんでもない痛みを与えられる
逃避不可能
痛みに耐えるしかない
痛みがあることを忘れてはいけない
脳天気にいつも通り過ごしていてはいけない
あいつがきたときは
あいつシフトをしかなければならない
あいつがきたときは気をつけろ
いつも通りではいけない
対応しろ
あいつがきたときといつもでは違うのだ
あいつは怖ろしい
覚悟を決めろ
命を懸けろ
災害だと思え
災害が月一でくるのだ
手を差し伸べろ
被災者を助けろ
やさしく手を差し伸べろ
被災者の気持ちを考えろ
被災したくて被災したのではない
天災だ
仕方がないことなのだ
かわいそうなのだ
助けろ
かわいそうだと思うのだ
どうしよもない被害を受けておられる
関係ないと思うな
あなたの大切な人が被災しているのだ
助けろ
あいつは怖ろしい
あいつは不可避
あいつに対応しろ
あいつは天災
被災者に手を差し伸べよう
やさしい気持ちで
自分は安全地帯にいてもあなたは危険地帯にいる
助けよう
関係ないと思うな
死なせてはいけない
隣にいって寄り添おう
献身的に
自分のことばかり考えるな
相手の気持ちを考えよう
どうしようもなくなっている人の気持ちを考えよう
どうしようもなくなっている人を救うのだ