冬がくる。 冬の支度のひとつとして、脂肪のように誰かの考え方を自分の中に蓄えたくて、読書をする。 安達茉莉子さんの「毛布 あなたをくるんでくれるもの」を読み進めている。 出会ってしまった、自分のバイブルのような本に、という気持ち。私なんかよりずっと頭が良くて、行動力があって、何一つ届かない人なのは分かってるけど、(こういう考え方がもう辛いんですけどね)この人の言葉ひとつひとつが自分にも重なってグサグサ刺さってくる。 例えば家父長制の社会における社会的抑圧。目の前の人に見
面接でね、 「隙がないよね。わざとそうしているの?」 このように言われて、落ち込んだことがあるよ。 「隙」 モテるモテないの話題になると、よく隙がある女性はモテるなんてことを聞いたりしません? ちょっと抜けてて、この人大丈夫かな?助けてあげたいな?と思わせる人。自然体で、柔らかい雰囲気で、話しかけやすい人。なのかな。 いやー、わかる。そういう人、私も好き。異性にどうこうじゃなくて、話しやすくてありがたいと思う。と思うと、私は他人に心を開くまでかなり時間がかかるし、
自分の人生を自分で失敗と銘打ったら誰が自分を認めてくれるだろう? 他人の発言はいつも無責任で、褒めるにせよ貶すにせよ、自分が優れているとか劣っているとかを他人のものさしで勝手に測って評価しているだけである。 この無責任な他人のものさしは、いつでも私たちを刺そうとそこら中に漂っている。時には誰のものさしかわからない、無記名のものさしが刺さって抜けないようなことがある。ひどいし、むごいし、でもよくある。でも、そんな時、自分を守ることが出来れば無責任なものさしに必要以上に一喜一
冷凍庫の中に何が入っているか。何度も何度も冷凍庫を開けては確認して、また気になっては開けてしまうことがある。 暑くて溶けそうな庭を室内から眺めながら、台所へ向かい、冷凍庫を開ける。本日2本目のソーダアイス。外側のソーダをほどくと、中のクリームが甘くて美味しい。朝は4本残っていたアイスも、もう残りが2本になってしまった。お母さんは仕事。お父さんも仕事。夏休みはまだ始まって3日。宿題はまだ計画通りに進んでいる。電気をつけなくても明るいリビングの窓際で外を見ながらアイスをなめて、