猟奇的な彼女 その2

その1の続きです。

では、どーぞ。

9月に入学して、2ヵ月が経とうとしていた

ハロウィンの日。

いつものように学校へ行くと

珍しくキョウ子が居なかった。


別にどうでもいいや~って感じで授業を受け

家に帰り、パソコンを付けると、キョウ子からチャットが来ていた。

キョウ「宿題出た?」

たぬ「ってか学校来いよ!どうせ二日酔いで起きれなかったんだろ?」

キョウ「今電話できる?」

たぬ「別にできるけど? 宿題なら出てないよ?」

赤いたぬちゃんはキョウ子から電話なんて珍しいなと思った。

宿題のことで電話したいわけではないことはわかっていた。


キョウ「もしも~し」

たぬ「おい!くず!学校来いよ!テメーはヤンキーか!」

キョウ「なんでヤンキーやねん!別にええやん!

一日ぐらいサボったって!」

たぬ「まぁ、言われてみればそうだな。で、どうしたの?なんか用件あるんでしょ?」

キョウ「…うん。実はな。。。カクカクで、シカジカで

角と鹿がチョンチョンでペケポン踊りだったやんかぁ。

うちな~、わからへんねん。。。」

たぬ「俺もわかんねーよww」


話をちゃんと聞くと、

実は昨晩、リーダーであるテバ君と2人でご飯を食べに行って

その後、キョウ子の家でおしゃべりをしていたら、

なんか大人な雰囲気になってきて、○○○しちゃったらしい。

そう、あれである。

みんな大好きなあれである。

オブラートに包んだ言い方をすると

ヤっちゃったらしい。


キョウ子は

「断り辛くてヤっちゃったが、それが後悔で学校に行けなかった」


と言いながら、いきなり泣き出した。

女の子に涙を流されると

どうしていいかわからなくなる赤いたぬちゃんは

たぬ「ヒャァアアー~~~どうっしよ~~~」

ってテンパリながら、

不思議に思った。


そう、テバ君とキョウ子は

すでにそういう関係だと思っていたからである。


っていうか、まだだったの?っていう感じだった。

キョウ子は泣きながら、

「テバ君は大事な友達だと思ってたから、そういう関係になると友達として接することができない」と言っていた。

もう、テバ君とは会えない、

そしてテバ君グループの日本人とは遊ぶことができない、と。

たぬ「はぁ、そっか。ってかそんなに考えてるんだったら

ヤってんじゃねーよ。」

キョウ「ほんまやねん。うちめっちゃアホや。

明日からどうしたらええねん。

うち外国でずっと一人で生活しなきゃいけん。

孤独死するわ。」

たぬ「いや、考えすぎだろ。

まぁ一人が嫌なら、俺でよければご飯ぐらい

付き合うし、学校でも一緒じゃん。

ね?だから泣くな。頼む。」

キョウ「ほんま?たぬちゃん誘ったら来てくれる?

うち、めっちゃ寂しがりだから、めっちゃ誘うかもしれんけど、

迷惑じゃない?」

たぬ「別に迷惑じゃねーよ。だから泣くな。頼む。」


とにかく、泣かれるとアタフタが止まらなかった。

こうして、キョウ子は日本人グループから離れ、

赤いたぬちゃんと行動を共にするようになった。


しかし、

赤いたぬちゃんはこの時気づいていなかった。

自分がどれほど恐ろしいことに首を突っ込んでいるかを。

つ・づ・く

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