国際地域政治経済学note: 有賀敏之(あるがとしゆき)大阪公立大学教授 公式II

『東海地域と日本経済の再編成』6刷を記念し、学際新領域「国際地域政治経済学」関連考察の…

国際地域政治経済学note: 有賀敏之(あるがとしゆき)大阪公立大学教授 公式II

『東海地域と日本経済の再編成』6刷を記念し、学際新領域「国際地域政治経済学」関連考察の発信のために開設。 中国関連(有賀 公式I)が巨大化した関係で、講義に関わる中国関係の内容も載せてゆきます。 記事末尾のコメント欄で、講演もお受けします。各地商工会議所・青年会議所等で実績多数。

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ごあいさつ

有賀公式のnoteは、3つあります(noteの仕様によりそれぞれ別IDになっています)。当サイトはそのうち2号noteに当たる「国際地域政治経済学」です。 この2号サイトは授業の教材提示も兼ねており、記事の見出しに「前期」「後期」とあるのは、大阪公立大学での講義科目の教材としての指定ですので、受講生以外の読者の方はこの表示については無視していただいて構いません。 1号note「中国政治経済総合」は、以下です。1号サイトは一般向けの内容となっていますが、昨年に中国関連の新刊書

    • EVの競争軸と自動車産業の今後

      はじめに当初公開した無料版に強い引き合いがあったことから、当初の倍近い分量の1万字相当(有料範囲で7千字以上)に仕上げた大増補版です。 執筆に当たって念のため、和文の無料記事の範囲で既存のウェブ上の記事のほぼすべてを確認しましたが、多くはEV自体が今後の自動車の競争の軸であるとする入り口の議論か、EVはコスト競争力が軸であるとするものでした。 後者についてはあらためて申すまでもなく、コスト自体は決して一次的な要因ではなく、何かしらの別の要因に基づく二次的な要因にすぎませんから

      ¥250
      • 中国と韓国の発展の連動をめぐって

        はじめに 冒頭の画像は、何の変哲もない小型の冷蔵庫のコンプレッサーです。冷蔵庫自体は中国の「ハイアール」製で、日本での販売ブランドは「アクア」、このブランドはもともと日本の旧 三洋電機のものであったことをご記憶の方も多いことでしょう。 筆者の自宅のサブの冷蔵庫で、食卓近くで物入れに近い形で使っている冷蔵庫の背面の様子です。直冷式の廉価のモデルのため、背面の下側にこのようにコンプレッサーが露出しています。昨日これの掃除をしていて、閃いたことがありました。 この小さな冷蔵庫か

        • 「一帯一路」の逆転(前期・後期共通教材)

          はじめに まさに「カネの切れ目が縁の切れ目」。本国の不動産バブルの表面化(拙著『中国の危機と世界』pp.108-110, 185-197)に伴い、中国側が投資リターンにこだわるようになり、地理的にいえば新規に開拓中の中南米を除いて、過去に貸し込んでいる地域では新規の投資を渋るようになりました。中南米では近年、国政選挙を通じて反米的な左派が政権に就くことが増えており、中国にとっては米国への対抗上、つけ入る隙が生じています。 まだアジア・アフリカでも海外資産の投げ売りにまでは至

          地方空港の国際化の苦境(後期用教材)

          1. 中部-デトロイト線 この路線の歴史は古く、1998年以来ということですから、まだ中部国際空港(セントレア)が開業する前のことです。2005年までは東京の羽田、大阪の伊丹と同様に、名古屋の都心に比較的近い内陸部の豊山町に国際空港が置かれていました(現 県営名古屋空港)。 地方都市と米国のニューヨーク等の大都市を直行便で結んでも需要が限られることから、日米両国の自動車産業の中心地を結ぶという路線は、地場の産業を考慮したもので、地方空港としてしごく適切な解であったと考えられ

          公式2号noteサイト 開設に当たって

          上記画像の新刊『中国の危機と世界』に関する「中国政治経済総合」のnoteのサイト(note 1号サイト)が先行して存在します。 こちらは、国際・国内の地域経済関連の2号サイトになります。 全国で長年にわたり、ご支持いただいている拙著『東海地域と日本経済の再編成』(2023年1月、第6刷刊行)については、大型書店の店頭の他に、下記からもお求めいただけます。 ゆくゆくはこの2号noteでの記事の積み上げが、『関西地域と日本経済』といったタイトルの次回作に結実することを願って。