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元文春記者チャンネル トークテーマを先行公開③

3月5日からの元文春記者チャンネルもジャニーズあり、犯罪事件あり、と盛りだくさんの内容でお送りいたします。

YouTubeではまた別のトークが飛び出したり、逆にNOTEだけで書かれている話もあったりしますので、双方向でお楽しみ頂けれければと思います。

これからのラインナップは以下の通りとなります。

 

 ジャニーズ事務所の闇、ついにBBCで放送 世界的問題化でどうなる日本?


 

●BBCが3月7日放送



BBCが来週火曜日に衝撃的な番組を放送します。BBCのサイトから概要を紹介します。


BBCはジャニー・キタガワに関するドキュメンタリーを放送し、彼の「男の子」との異常な関係は、日本のテレビメディアではほとんど無視されている。何十年にもわたる子供たちの性的〇〇について詳述します。
ジャニー北川の伝説的な「男性専用タレントエージェンシー」は、少年たちをスーパースターになるように訓練しました。しかし、50年以上にわたり、日本は北川の暗い秘密、つまり彼の少年による被害の申し立てを封印してきました。2019年に音楽界の大物が亡くなった後も、日本のメディアはほとんど沈黙したままでした。なぜでしょうか。ジャーナリストのモビーン・アズハルは、J-POPアイドルであることの息苦しい現実、北川がメディアに与えた影響を探り、見て見ぬふりをすることの残酷な結果を暴露します。
 

BBC


とあるんですね。
 
とうとうジャニーズの闇が、世界的なイシューとなるのかに注目が集まっています。
 
このジャニーズの闇については長らく、週刊文春が報じてきました。BBCの番組でH当時取材した記者なども登場するといわれています。週刊文春が報じてきたのは主に99年~00年にかけて、14週に渡って報道したのです。
 
ジャニーズ事務所の、当時指摘されていた問題点は3つされています。


①   学校に通えないスケジュールを課すなど、少年に対して教育的配慮に欠ける。

②   少年たちと契約を交わさないため、待遇格差などの不利益が生じている。
③   ジャニー氏が日常的に少年たちに対して、性的虐待をしている。
 

週刊文春


3について拒むと少年はグループを外されたり、干されたり、デビューできないということがあったのです。「ユー寝ちゃいなよ」と言いながら少年を夜の営みに誘っていたわけです。
 

●裁判で認定された性虐待



こうした文春の報道は裁判にもなりました。裁判は二転三転したのちに、東京高裁で次のような認定します。

「原告喜多川が、少年たちが逆らえばステージの立ち位置が悪くなったりデビューできなるという拒否不可能な状況にあるのに乗じ、セクハラ行為をしているとの記述については、いわゆる真実性の抗弁が認められ、かつ、公共の利害に関する事実に関わるものである」
 
つまりセクハラについて認定されたわけです。
 
しかしテレビ、新聞などの大手メディアはその後も同問題について無視を決め込みジャニーズ事務所は映画を極めていくわけです。その問題が、改めてBBCでは特集されることになったのです。
 

●世界では許されない「少年への悪戯」と「性虐待」



似た問題はアメリカでも大きな話題になりましたよね。

 
有名なのがカソリック教会のタブーです。
 
ボストングローブ誌がスクープした記事でした。カソリック教会のジョン・ゲーガン神父が、30年間にわたり延べ130人もの子どもに不埒な行為を行っていたことがを報じたのです。2002年「世紀のスクープ」となり、後に神父は実刑判決を受けます。
この顛末は「スポットライト」という映画にもなりアカデミー賞を受賞しています。実は僕も公開後すぐ観に行き、凄く感銘を受け、いまでもパンフレットを保管してます。
 
もう一つが記憶に粗らしいワインスタイン事件ですよね。
かつてオスカーを牛耳った男は、新聞報道によってその裏の顔を暴露されます。被告人となったハーベイ・ワインスタインには、23年の実刑判決が下りたのである。
 
メリル・ストリープがオスカー受賞スピーチで「神」と呼んだ男は、正真正銘犯罪者として歴史に名を残すことになった。
 
 記事を出したのは、2017年10月に「New York Times」と「New Yorker」が立て続けにワインスタインの長年の悪事を暴露する記事を出して以来、彼に被害を受けたと名乗り出た女性は、ニューヨーク、L.A.、ロンドンを合わせ、80人以上。しかし、時間が経ち過ぎている、管轄内でない、などの理由で、今回のニューヨークでの裁判の対象となったのは、ミリアム(ミミ)・ハーレイとジェシカ・マンという、ふたりの女性だった。
 
 日本のジャニーズ問題は、ボストングローブ記事とニューヨークタイムス記事の2つを掛け合わせたような事件と言っても過言ではないと思います。この問題はジャニーさんが亡くられて日本では収束しましたが、BBCが再び問題化したのです。

●海外では新聞がスクープ報道 日本の新聞はどうする?


 

着目すべきはいずれの問題も長いあいだ秘密とされてきて2000年代になって断罪されるようになった、という歴史があることです。教会の問題はボストングローブ、ワインスタイン事件はニューヨークタイムス、つまり新聞のスクープによって明らかになったという点に僕は注目します。はたして日本の新聞が同じことをできるのか?
 
もちろん新聞にもセクハラ問題が載る事はありますが、ジャニーズのような大きすぎる問題に切り込んだことがあるのか? といことが今後問われるのだと思います。
 
新聞インタビューにジャニーズが登場することは度々ありますし、週刊朝日やサンデー毎日といった新聞系週刊誌の表紙にはジャニーズタレントが頻繁に登場します。
 
はたしてBBC報道をきっかけに、日本メディアは変わるのか? そんなこと今後、問われていくことになるのだと思います。
 

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