「羽生結弦くん離婚」を元週刊誌記者が考えてみた
■JーCAST報道への違和感
先日の「元文春記者チャンネル」のロフトLIVE中に流れた衝撃ニュースが羽生くん離婚でした。
わずか100日あまりの結婚生活に、週刊誌がどのような悪影響を与えたのか。炎上しそうなテーマではありますが、記者としては一度は真剣に考えないといけないテーマも内包していると考えて記事を書くことにしました。
羽生氏は離婚を発表したXで、結婚相手や親族らに「誹謗中傷やストーカー行為、許可のない取材や報道」ことを明かし、「このような状況が続いていく可能性と、一時改善されたとしても再びこのような状況になってしまう可能性がある中で、これからの未来を考えたとき、お相手に幸せであってほしい、制限のない幸せでいてほしいという思いから、離婚するという決断をいたしました」と明かしています。
例えばネットメディアであるJ-CASTニュースなどは『羽生結弦離婚でマスコミに「プライバシー侵害」批判相次ぐ 「報道内容を検証すべき」専門家も提言』とか『「本人が言ってないものを調べて書くな」 高学歴芸人「ロザン」、羽生結弦への取材に怒り』などの記事を配信しています。
羽生君問題は「報道の自由」とは何か、というテーマとも深く関わってきます。だからこそ多くの意見に耳を傾ける必要があるし、問題点があるならば改善をしなければならないとも考えます。でも同時にJーCASTというメディアーー僕が知る限り調査報道とかガチ報道らしきものをしたことがないように見えるメディアがーー、長年多くの記者が積み上げてきて改良を重ねてきた「メディア」というもののアイデンティティとは何かを真剣に考えずに、世論に迎合するような形で、しかも他人の意見の乗っかる形の記事を配信することには個人的には違和感を覚えるわけです。
羽生君が主張した「許可のない取材」問題については、元文春記者チャンネルで考察しました。本稿ではそれ以外のポイントについて掘り下げていきたいと思います。
元週刊誌記者の意見なんて興味ないというかたも多いと思いますので、ここからは読者を制限させていただく形で考察をしていきたいと思います。
■羽生氏の結婚とは何だったのか?
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