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『粗品のロケ』週刊誌直撃動画は本物か? を考察

週刊誌が”身バレ”

 
LIVEでも少し触れました霜降り明星・粗品さんのYouTube番組、粗品ロケについて改めて考察してみたいと思います。番組は一週間前に公開された「粗品を張り込んで尾行する週刊誌を張り込んで尾行して突撃した」という回です。233万再生と人気を博しています。
 
元週刊誌記者としては粗が目立つ、という話はLIVEでもしました。どこが粗として目に付くのか、解説をしたいと思います。


 

1⃣ 尾行がお粗末すぎる。



 動画では粗品氏のタクシーが尾行されるくだりが出てきます。タクシー運転手も「(尾行が)ついてきてますね」と語るシーンが出てきます。このやり取りからわかることは、運転手が気が付くということはバックミラーで確認できる尾行だということになります。つまりはベタ付けでの尾行、わかりやすく言うと車のすぐ後ろに車を付けて追跡していたということになります。

 週刊誌の世界ではベタ付け尾行はご法度中のご法度です。理由は簡単でバレやすいからです。スパイでも取材でも同じですが、張込や尾行はバレたらジエンドなのです。バレるくらいなら見失ったほうがマシなのです。バレたらしばらくは張込はやりづらい。でも見失っただけなら。次のチャンスで頑張ればいいからです。


 

2⃣ 取材班がショボすぎる



 週刊誌のターゲットは「あのちゃん」と粗品氏の交際だったと見られています。有名タレントと有名タレントの交際にしては取材班がショボすぎる。週刊誌的にいうと裏が取れたら、最低でも2ページ、3ページあってもいい記事だと思います。ところが動画を見る限り、取材班がずいぶんと貧相なのです。記者らしき人が一人、バイトが2人という体制です。LIVEでは貧乏取材班かもしれない、と言いましたが面子がショボすぎる。
例えば僕も過去に著名人交際を取材したときは記事は2ページ、取材は全てプロチームで5人体制でした。バイトは入っていません。バリュー的にいえば粗品氏のほうが上です。それなのに、人数が少なすぎるというのは解せないポイントの1つです。



3⃣ バイトが素人すぎる



いちばんの違和感は、バイトが粗品氏の直撃に応じているところです。推察するに動画のシーンはバイトにあのちゃんのマンションに粗品が出入りするのかを確認させていた、というシュチュエーションだと思います。

そして粗品氏に直撃されるわけです。


動画3つの矛盾


ここで3つの違和感があるわけです。

①なぜカメラ付きの直撃に応じているのか 
②なぜ、粗品と話を続けるのか 
③バレたら場所を離れるという鉄則を守らないのか 

という3つの違和感があるわけです。しかもカメラつきの直撃です。ここが動画の全てを現わしていると思いますが、詳細は後述します。


もう1つの違和感が週刊誌サイドの指示です。


④週刊誌が「マンションに入れば記事ができる」指示がバイトにあるわけです。

これは週刊誌としてはありえない指示です。週刊誌は裏を取る仕事です。マンションに入ったら二人が交際した証明にはなりません。なぜなら、マンションには何戸も部屋があり、「いや、別の人の部屋に行きました」と粗品氏が釈明したらお終いです。つまり交際の証明にはならないわけです。

これは判例でも出ていまして、部屋に入らないと関係性の証明とはいえないとされています。

つまり指示も素人まるだしだし、写真を抑えようとしないところも極めて不自然なのです。


文春SWATチーム


これはサロンでもお話しましたが、例えば週刊文春だとswatチームのような特殊部隊がいます。僕もフライデーにいたので張込みは数々やってきましたが、この特殊チームはレベルは段違いです。

1例をあげると、木原事件のときに愛人と隠し子のディズニーランド写真を撮影したのがこのチームです。ディズニーに行くという情報はなかったのです。でも情報分析でディズニーを割り出し、何万人もいる観客のなかから3人を探し出した。木原氏は写真を撮られたことにすら、自分の横にチームがいたことすら気が付いてないはずです。

キス写真、密会写真、彼らの手がけたスクープは数多あります。タクシー運転手が気が付く(バックミラーだけで気が付く尾行はしないという意味)ような尾行を彼らがすることはありえない。ある意味、公安調査庁や内調よりも過ぎれた最強のスパイチームだということが出来るでしょう。


他の週刊誌にも特別部隊はいるはずで、あのちゃん粗品氏レベルのゴシップであればバイトにはやらせない。週刊文春なら必ず特殊部隊が動きます。


 

粗品動画の”真実”


あのちゃんと粗品のイチャつきはエンターテイメントだったと別の動画で二人は話していました。週刊誌はクソよねという文脈でそれらの動画を粗品氏は作成されたのだと思うのですが。僕の動画を見た結論としては3つの可能性があると個人的には考えています。

1:本当に実力のない記者が仕切った取材だった。少なくとも週刊文春ではない、ということはここで断言できます。もしかしたら週刊誌に所属していない駆け出しのライターが、週刊誌に売り込もうとして見様見真似でやってみた可能性はあるかもしれませんが、可能性としては5%くらいかと。

2:週刊誌じゃない

ーー例えばファンの追っかけだったとか、粗品氏を騙すためのフェイク週刊誌チームだった。この可能性は高いと思います。前述した尾行のベタ付けは追っかけではよくあることです。追っかけである可能性は1つあるでしょう。
また、最近は週刊誌を語る悪い人や偽物も増えてきています。粗品氏を信用させるためにフェイク取材班をつくったという可能性はあるでしょう。悪い人たちの目的は何か? 粗品氏と親しくなる、が1つあるでしょう。ガーシーみたいに芸能人に食い込みたい人、それでビジネスしたい人は多い。あと●●とか○○●とかありますがここでは割愛します。45%くらいでしょうか

3:粗品氏のエンターテイメントだった

粗品氏の動画を見ていると、直撃されたバイトの様子に違和感という話はしました。動揺しているのか「・・・」と言う件が何回も出てくるのですが、けっこう冷静じゃんというのは僕の意見です。

私は文春時代に「クローズアップ現代」の「やらせ」を取材をしたことがあります。報道番組なのに、ヤレセドキュメンタリーをやっていたことを、証言者と証拠を持って暴きました。
そのときに何本もドキュメンタリー映像を見ました。そこでドキュメンタリーとヤラセ動画の違いがわかるようになりました。
ドキュメンタリーにが画像から伝わる緊張感があるんですね。聞く方も緊張しているし、聞かれるほうも緊張している。出てくる人々の仕草に緊張感や動揺が見えるのです。

一方でやらせことがわかは、言葉だけは動揺したりリアルな言葉を語るのですが、画面に緊張感がないんですね。もう1つは、モザイクやボカシで隠すのでヤラセがやりやすい、と考える映像作家も少なくないんですね。
 
粗品氏の動画に緊張感があるのか、ないかは視聴者に判断してもらうしかなかと思います。
 

 (了)

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