山本貫太(たんかともま)

なで肩。何でも書きます。スキ欄は日記以外の文章をまとめています。日記の内容は架空です。 ご連絡はメール(akaimukade@gmail.com)かX【Twitter】(@tankatomoma)にお願いします。

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掲載情報

題名をクリックするとAmazonの商品ページが開きます。 【小説】 「ソルター・マーシー」 江古田文学101号掲載 「パッチワーク」 江古田文学102号掲載 「毛穴」 江古田文学105号掲載 「執筆用資料・メモ」 江古田文学108号掲載 【官能小説】 「一回だけで、いいの?」 新鮮小説 2020年4月号掲載 「お義母さんは、僕専用のオナティッシュ」 特選小説 2021年9月号掲載 「×××ゲーム」 新鮮小説 2021年12月号掲載 「わたしで抜いたことある?」

    • 日記0636あるいは授掲

      自分の小説が掲載された冊子を本屋で買える。なかなかに嬉しく、いつも、嬉しい。 「お祝いよ」 女は豚やら牛やら、とにかくたくさんの肉を焼いてくれた。 「これ、食べたことある?」 女は脳みそや子持ちの牛、豚、孵化寸前の卵などを私に振る舞った。 「食感が面白いね」 「それだけ?」 「ぶっちゃけさ、焼肉ってタレの味が9割じゃん?」

      • 日記0635あるいは漫然たる忌継forグラ

        とろりとした脂と濃厚な香り。ソースとして使っても美味いだろう。 「私はレバーが好きだ」 思い返せば、近所の焼き鳥屋さんが一本サービスしてくれたのがレバーだった。原点の記憶。 「懐かしいな」 やり直せるとしたら、どこから? 自分に問うてもわからない。

        • 日記0634あるいは1

          1年後……。 「ここはどこだ?」 少しだけカレーの匂い。それから、じゃりっとしたカーペット。 「君の望んだ未来だろ」 腕時計を外す。ノートに何か書きたい。

        • 固定された記事

          日記0633あるいはキノ子、いか

          もしかしたら、料理にハマっているのかもしれない。だとしたら、なんだというのだろう? 「オイスターソースと、バルサミコ酢……?」 結局、調味料しか混ぜ混ぜできていない。鉄鍋のジャンのような、独創的な料理がしてみたい。 「あー」 料理しか楽しみがない。つまらん。

          日記0633あるいはキノ子、いか

          日記0632あるいはアニメとか

          きのこくってあにめみてねて、んで、なに? あわー、あわー。 そうこうしていると、ぼくのなまえ。 なんかのってる。 わー、そっか? おれがやるのか!

          日記0632あるいはアニメとか

          日記0631あるいは肉と不味

          美味しい、と満腹、どちらを優先すべきか。ふらりと街に出て、傘を差し、少しだけ泣いてみたりする。 「ノートに何書いてるの?」 内心、もうしんどい。嫌なことばかり頭を巡る。 「何がしたいの?」 「苦しいな」 ポロポロと涙が出てくれたら、まだマシ。 「何だ?」 スマホの充電が切れる。中身が分からない。

          日記0631あるいは肉と不味

          日記0630あるいは換金監禁

          不思議なことに加害者に対する同情の声が集まる中、私はただただ困惑していた。腹を立てていた、と言い換えてもいいだろう。 彼女は生まれながらの被害者だった。どんな状況であろうとも、幸福の真っ只中でも悲劇のヒロインを演じられる。そして、大衆はその涙を盲目的に信じてしまう。 「吐き気を催すよ、君は邪悪だ」 彼女はぼんやりした顔をしている。心ここにあらず、といったところか。危うく私も騙されるところだった。

          日記0630あるいは換金監禁

          日記0629あるいは【依頼】

          焼きうどんをつくるはずが、野菜の水分のせいでスープになった。こうした料理の失敗は数知れない。そんな私に新作メニューの依頼が入ったのだから驚きである。 「食材はこちらで用意しますので、アレンジしてください。元闇料理人であった、アナタの腕を信じます」 私は過去を消し去ったつもりであったが、どうやらまだ消しきれていなかったらしい。

          日記0629あるいは【依頼】

          日記0628あるいは自水爆食い

          「小学生みたいな食生活してンな」 その言葉への反骨精神から、私は肉野菜炒めをつくった。たんまりと。それはもうたんまりと。胃がはち切れんばかりに。そのうえ、肉はステーキ肉だ。アホ丸出しである。 「隠し味は海苔の佃煮にするか」 料理初心者あるある、隠し味、隠せながち。なんともわからぬ味になった。 「貴方は死にたいのですか?」 死神と面談をする。 「生きたいです、生きていたいですよ。まだ」

          日記0628あるいは自水爆食い

          日記0627あるいは皮剥いぶりがっこ

          自転車に乗っていると昔のことを思い出す。こんな場所で、こんな路地裏で、そういえば私は告白したのだった。 カワハギを見つけると、私は懐かしい心地になる。肝醤油につけて刺身を一口。このモッタリとした美味さ……。 「こっちもお食べ」 いぶりがっこを一口。大人になってから燻製のよさに気づいた。塩辛さをビールで流し込む。 流れていく時間、選択の数々、私はどこへ向かうのか。 「ポエミーですね」

          日記0627あるいは皮剥いぶりがっこ

          日記0626あるいは辛面つら

          つらつらと文を徒然に書き足すも、それは意味をなさず。やはりブランクを感じる。また、牛乳を一気に飲み干したせいか、ストレスからか、腹の調子も良くない。 ペットボトル容器に入った蕎麦をすすり、タバコを吹かし、眠る。枕を濡らさないよう、上向きになるが、それでも湿った。

          日記0626あるいは辛面つら

          日記0625あるいは本とチーズと家とバー

          嫌がることをやめてもらいたいとき、どうするのが正解なのだろう。言ってもやめてくれないなら、黙って耐えるか、立ち去るしかない。 私を迎えてくれたのは美術館の近くにある、厳かなレストランだった。 「山羊とか羊のミルクからできたチーズか……」 香りが優しく、甘みもある。 「うん、美味い」 食事は人を癒す。そして、肥やす。しかし、私が本当に求めているのは家庭の味かもしれない。安心できる家に帰りたいだけ。 「安心をください」

          日記0625あるいは本とチーズと家とバー

          日記0624あるいは鮨と黒

          職人が部屋に押し寄せ、次から次へ寿司を握ってくれるのだが、残念なことに、最後の工程になると黒い玉に変わってしまう。 「少しくらい望んだものを出してくれよ」 出っ歯な動物が巣作りをはじめた。

          日記0624あるいは鮨と黒

          日記0623あるいは深い夜に

          唇がボロボロと剥がれ、血が滲む。明らかに死期の近い男はそれでも映像の編集を続けた。 「とにかく、多めに撮っておく。使える日が来なかったら捨てればいい」 それは額に入れて飾るには少々実用的すぎる言葉だったが、一応は格言と言えよう。男の撮ったビデオの大半は不愉快で、不適切で、ふしだらなものだった。 「この人は?」 私が一人の女性を指差すと、男は笑った。 「俺の愛した女性だ」 しかし、そのビデオは捨てられた。

          日記0623あるいは深い夜に

          日記0622あるいは滅

          しーん。 やる気も悪気もなし。 でもさ、だめよね。もう。