傘をささないヒロイン
ダリオ・アルジェントの映画には雨のシーンがよくある。一番有名なのは『サスペリア』だろうか。続編にあたる『インフェルノ』でも雨が降るし、『シャドー』のラストでも雨が降る。『トラウマ』は雨がテーマになっている。
雨が降れば傘をさすのが日本では普通なのだが、アルジェントの映画に出てくるヒロインたちは傘をささない。雨の中をずぶ濡れで歩くのがアルジェント流のヒロイン像である。
ということで、今回はダリオ・アルジェントの美学に逆らって、最近描いた傘をさした人物のいる絵を並べてみる。
こうしてみると、傘をさすのはなんとなく叙情的で、確かにアルジェントっぽくないことが分かる。