孤独を感じない場所
ドロシーは、ルビーの靴をトントンと鳴らして
「おうちが1番」と家に帰ることを願った
時々、ポツリと溢れる言葉
ーうちに帰りたいー
私は、その家がどこにあるのかをまだ知らない
ルビーの靴を見つけたら、その家は見つかるのだろうか?
トントンと靴を鳴らした先には、私をどこに連れて行ってくれるのだろうか?
自分の居場所
どこに行ったとしても、それを決めるのは他でもない心だけだとわかっているはずなのに
心に根っこがないのならと
羽ばかりを使ってしまう
わからないことばかりで根を張れない
根を張りたいのかすら分からない
だからパタパタ飛ぶことしか出来ない
小さすぎる根っこに、小さな羽
ぶつかりながらパタパタ飛び続けて
見つけたいのは、ルビーの靴ではなく
世界が止まってしまったかのような、誰もいない野原
どこよりも孤独で、孤独など感じようもない場所へ
akaiki×shiroimi