怪我をした一匹狼の瞳の中
ソロ活は以外にもひとりじゃない
人は距離があった方が少し他者に対して関与で
ソロ活をしていると以外に普段なら話さない人たちとの交流を楽しめる
知らない土地や、すこし怪しい店なんかにも足を運んで
新しい発見や交流をする
それがソロ活の素敵なところ
リュックをよいこらしょっと下ろして
まあるい足湯に足をちゃぽんと入れていると
気づいたら
名前も知らない人達と5人で話しをしていた時のこと
その中では私は1番の年下で
バイク旅途中のバックパッカーに
老夫婦のお二人と
主婦の方
皆それぞれ違う土地から来た知らないもの同士
それなのに、まるで同級生の様に会話はテンポよく弾んでいた
中身があるわけでは無い会話に盛り上がりながら足を温めて会話は続いて行く
あっという間にお開きになり
引き際のあっさりさに驚くほどに
それまでの時間が嘘の様にさっぱりと解散した
それでも、どこか私の心に残っている体験
ソロ活に勤しんでいたひとり時間が取れていた頃
こんな体験をいくつもした
朝の展望台で出会ったカメラマンのおじさんはなぜかフェラーリの話をしてくれたし
山嶺のギャラリーの店主は宇宙人とエゾリスの赤ちゃんの話をしてくれた
冬に生まれて初めて巣穴から出て来たエゾリスの赤ちゃんは
雪を見ておっかなびっくり確かめ、雪の上を跳ねるのだそうだ
フェラーリに興味すら無さそうな女子にフェラーリの話しをする事も
写真の話は意外にもしない事も
出会って初めての相手に宇宙人の話しをすることも
名前も知らない年齢も違う5人が集まり
会話が意外にもテンポよく進み盛り上がる事も
ソロ活の中で知ったこと
利害関係のない、どうでもいい様な会話が意外にも私の胸をじんとさせ
それでいて楽しかった
友達や知り合いとは行きたく無い場所
映画館や美術館、ドライブ、それから花見
深くなにかを掘り下げて感じ取りたい時はひとりがいい
木がこちらに向かって何か言いたげな声も聞こえなくなってしまうし
木から落ちた小鳥もきっと見落としてしまう
そんな、当たり前の中の見落としてしまうことを拾いあげられるのがソロ活の素敵なところ
ねえねえと話しかけられていたら
せっかく出来た新しい素敵な詩も頭の中で迷子になってしまうから
だから、ひとりでリュックサックを背負って歩いていたい
おばあちゃんになっても
人間関係の良いところをご馳走になって
足を怪我した一匹狼で
瞳の中を輝かせて生きていきたい
akaiki×shiroimi