素朴な特別
今すぐに外へ出かけようって
腕を掴まれ
慌ててバッグを持って乗り込んだ
シェリー、ベイビー
シェリー
今夜は家から出られるかい?
シェリー、ベイビー
シェリー
今夜は家から出られるかい?
『眉間の皺を消してあげるよ』
そんな声に連れられ、車に乗り込で
シェリーベイビー
コンクリートにも電線にもついつい馴染んでしまっているからだよと
大きくて古びた革張りのハンドルを見てごらんと歌っている
田んぼに畑なんてどこにある?
あたりは果てしない青い海と海岸線
指差し、ゆっくりと横に撫でて
頭を振って
指を鳴らして
赤い口紅
口を尖らせ、長いストールが風に乗る
ハンドルを握って
もっと遠くにもっと遠くに、走らせて
牧場なんてどこにある?
のんびりくつろぐ牛なんて見えやしない
つまらない見慣れた景色も電線も、この時ばかりはありもしない
オールディーズに手を惹かれ
エプロンとお玉を置いて駆け出した
♪ The Four Seasons / Sherry
より一部歌詞を抜粋
セーラームーン、プリキュア
プリティ・ウーマン
プラダを着た悪魔の主人公
女性としてのささやかな子供の頃からの憧れ、変身
すっかり主婦であり母になり
いつの間にか忘れて行く乙女心
ーお魚くわえたドラ猫おっかけて、裸足で駆けてくー
こんなサザエさんの一節が似合う日常に馴染んで行ってしまう
ドライブをしながら聴いたオールディーズは
そんな田舎のただの女性が、カルフォルニアのビーチをオープンカーで走る特別な女性に変えてくれた様に感じました
その時に車中で流れていたのが
ザ・フォーシーズンズのシェリーベイビー
音楽はこうして時々どこか別の空間へと案内してくれます
ー少し足りないんじゃない
思うままに自分を曝け出す瞬間?
そう言って腕を握りしめてくれたのがオールディーズのCDです
音楽とダンスを日常に
こんな些細なことが楽観する心を作り
街の太陽になったりする
そんな気がしているから
『音楽っていいな…』
『深刻に悩む時ほど歌おうか』と思うんですね
ー少し足りないんじゃない
思うままに自分を曝け出す瞬間
ー少し足りないんじゃない
憧れが
忙しい日常で、特別なことなど何もせず
特別な気持ちを思い出す
オールディーズを聴きながら
akaiki×shiroimi
akaiki×shiroimi