牌効率についての備忘録④(実戦)
牌効率について現時点での到達点として残す。
・実戦
ここからはNAGAと共に実戦で牌効率について見ていこう。
⑯-1 難易度★☆☆☆☆
自分が北家、役牌の北を残し、オタ風の西を切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
5ブロック足りているかは微妙だが、ここでは「北の重なり>9s周り引き」と考え9sを切った。正直どっちでもいい。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌の比較。「7sと北」では北のほうが要らない。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌の7sと5mの比較。9sを切っているので8sを引いてもフリテンになる。よって7s。
参照:① 孤立牌の強さランク
「12」<「24」より1pを切る。
参照:② ターツの強さランク
「孤立牌」>「ターツ」より5mを切る。
参照:② ターツの強さランク
【234p 57p】とも見れるし【2345p 7p】とも見れることに気づいてほしい。
4連形はヘッドを作りやすい。よって9pを切る。
また、間違っても8mを切ってはいけない。
参照:⑥-4 4連形Ⅱ
⑨A-1 暗刻有りヘッドレスⅠ
「良形役無し・2600点・中盤」はすべてリーチだ。鉄板でリーチ。
参照:⑦ テンパイ時のリーチ基準
⑯-2 難易度★★★☆☆
「オタ風」<「役牌の西」より南を切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌ランクより西を切る。
NAGAは面子過多なので9mの価値が落ちると見て9mが推奨だが個人的には西推奨。序盤は字牌を切ろう。
参照:① 孤立牌の強さランク
面子過多になっており9mの価値がほぼ無い。よって「4689m」をリャンカン化させる。
参照:③ 5ブロック理論
共通安牌の北を残して、ここで12pを打つ手もないではないがまだ早いと思う。なので北切り。
参照:⑮-14 変化はいつまで待てる?
まず、ここでターツオーバーになったということ気づけるだろうか?
ターツを数えてみれば分かるが6ブロックになってしまっている、ということでターツ選択になる。
「12p」と「12s」と「468m」と「68p」と「⑤7s」の比較になる。
まず「468m」のリャンカンは除外しよう。またタンヤオが狙えるので「68p」と「⑤7s」も残そう。
ここでよく見てほしいが「12p」と「12s」は少し差があることに気づけるだろうか?「12p」の受けの3pは「45668p」の部分でフォローが効いており、一種の二度受けになっている。一方、12sはなにもフォローが無いので3sを引いたらかなり痛いことが分かる。
最後に「12p」のどちらから切るべきだろうか?
この形は「ヘッドレス」だと気づいてほしい。つまりどこかの牌が重なってほしいのだ。
「1p」と「2p」のどちらが重なってほしいだろうか?タンヤオが見れる分、当然2pである。
ということで「1p」を切る。この牌姿はここまでのロジックで答えが出てくるのである。
参照:② ターツの強さランク
③ 5ブロック理論
⑤-8 二度受けⅠ
⑮-16 ペンチャン落とし、内側から?外側から?
孤立牌ランクより2p切り。
参照:① 孤立牌の強さランク
面子オーバーになった。
よって最も弱い面子の「12s」を切る。
ヘッドレスで「1s」が重なるより「2s」が重なるほうがうれしいので1sを切る。
参照:② ターツの強さランク
③ 5ブロック理論
⑮-16 ペンチャン落とし、内側から?外側から?
ここでは東と2sどっちを切るべきだろうか?
中盤以降に2シャンテン以下の手は常に自分の手の守備力及び、フォロー牌や余剰牌の安全度は見ておいた方がいい。
場をよく見てほしいが、東が一枚も出ていないことが分かる。ということで、東はもう危ない牌なのだ。またこの手で東が重なっても嬉しくない。ということでさっさと東は切ろう。
(ちょっと難しい話になるが東が安牌ならこの手は2sを切ったほうがいいと思う、遅いこの手で先手を取りに行くのは難しいからだ。遅い手は先手を取りに行く手順ではなく押し返す手順を考えたほうがよい)
参照:⑮-14 変化はいつまで待てる?
7sから変化してもらっても嬉しい変化がほぼ残っていない。ということで安全度から7sを切る。
参照:⑮-5 受けになっていない受け
ここはちょっと難しいが鳴き優位だと思う。
ただ、下家のテンパイに刺さりこの局はこれで終了。
他家批判するつもりは全く無いが、もし自分が下家の立場なら是非リーチするべきだ。
こういう手でリーチをしないことが結局リスクが高くなってしまう。
参照:⑦ テンパイ時のリーチ基準
⑯-3 難易度★★☆☆☆
オタ風の北を切る。1mでもいい。
参照:① 孤立牌の強さランク
「14の1」は弱い。よって1m切り。
参照:⑤-1 「14」の「1」
親に鳴かれないために東といいたいところだが東は親が切っている。ということで東と發はほぼ同じ。どっちを切ってもいい。
中は生牌なので自分は残すが、この手はかなりしょぼい手なので安全度を確保するために中を切るという手もあるだろう。
(親がかなり早そうなので、恐らく最善はこのクズ手なら中を切って安全度を確保することだろうか)
南だけは自風なので残そう。
まあぶっちゃけ南以外はどうでもいいです、微差は気にしないようにしよう。
参照:⑪-5 一枚切れ
⑮-1 微差を気にするな!
發が重なったので自風の南を残して1枚切れの中を切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
参照:① 孤立牌の強さランク
役牌は基本的に鳴き。ポン推奨。
NAGAは「ちょっと勝っている」「手が遅い」「高くもない」「親がちょっと早い」等の理由でスルー判断か。(ちょっと難しい話になるが、親の捨て牌に2pが無いならこの手はどちらかというとスルー推奨)
参照:⑫-8 2シャンテン以上の微妙な牌姿
ヘッド固定の「1s」か孤立牌の「8mか8p」の比較。
1sと8mは微差ながら、フォロー牌残しがやや勝るか?まあ、どっちでもいいです。
8mと8pはドラそばの8p残し推奨。
参照:⑮-4 ドラ回りは価値上昇、勝ってるときは要らない
5ブロックできたので孤立牌の4m切り。
またこの手は副露手なので「ターツ>孤立牌」より4mの価値は面前手よりかなり落ちているので4m以外はほぼ選択肢に挙がらない。
参照:② ターツの強さランク
⑫ー7 鳴き手特有の話
この手のヘッド候補は「2pか3s」である。よって「3pか1s」を切ってどちらかをヘッド固定したい。
また、面子の強さは「良形>愚形」より「23p>13s」なので「223p」は残したい。
以上のことから切る牌は1sと導ける。
参照:② ターツの強さランク
④ フォロー牌・ヘッド固定
ここでは2p切りか3p切りかのどちらかになっていることには気づいてほしい。3sや67sは間違っても切ってはいけない。
(2pか3p切るかはちょっと難しい話になるのでどっちでもいいが、厳密には3p切りが推奨である。
なぜかというと捨て牌的に親がかなりの確率で1シャンテンだからだ。詳しくは捨て牌編で述べたいと思うが、ここでは危険牌の3pを処理しておきたい)
参照:④ フォロー牌・ヘッド固定
鉄チー。しない意味がない。
手出しとツモ切りはどちらがいいだろうか?
基本的には相手に情報を与えないツモ切りがおすすめ。ここでも7sがいいだろう。
後は押し引きの話になるので牌効率の話はここで終わりとする。
コラム11 実戦でどこまで使えるか?
実戦を3例見てきたが、どうだっただろうか?
難しいと感じる人もいるかもしれないが、ある程度打てる人なら一瞬で答えが出る問題ばかりで、このくらいの難易度の牌効率は反射で2,3秒で判断できるくらいでないと実戦で戦うのは厳しいと思う。
「深く考えれば分かる」というのは実戦では役には立たない。どんなことでもそうだが、「反射で出力される」レベルまで昇華させないと半端な知識はかえって邪魔になることも多い。
簡単な牌効率は実戦を何度もこなして、反射で出力される状態に持っていこう。
⑯-4 難易度★★☆☆☆
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
7m引いての両面変化のほうが發縦引きより嬉しいので發を切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌の8mを切る。5mにはまだ価値がある。
参照:① 孤立牌の強さランク
「ターツ>孤立牌」より5mを切る。
と言いたいところだがNAGAは5m切り推奨。
「4mがドラ」「タンヤオを見たい」「まだ序盤」ということだろうか。個人的には5m切り推奨。
参照:② ターツの強さランク
⑬-5 シャンテン戻し&ペンチャン落とし・巡目による違い
⑮-27 打点と広さのバランス
ピンズの形が複雑になっているが「3344⑤p」+「677p」と見れば、良形が二つのターツになっていることが分かる。
よってターツオーバーになっているので79sを切る。複雑な形は出来るだけ最後まで触らないことが正解になることが多い。(よくわからないときは特に残せ)
79sは7sから切るのがおすすめ。6sをツモっても価値がほぼ無いからだ。(ただし、ほぼ微差)
参照:② ターツの強さランク
③5ブロック理論
3sをツモっても1sは出ていく形になる。ということで下家の1sを残したほうがよさそうだ。
まあどっちでもいいと思います。
参照:⑮-5 受けになっていない受け
1sがいいようだ。期待値を以下に示す。
7pが一番広いが愚形テンパイもそこそこ多く、微差ながら1s切ってのタンヤオ確定のほうがいいようだ。
参照:⑮-27 打点と広さのバランス
「愚形役有り・5200(親7700)・中盤」であり、リーチかダマかは微妙である。
「勝っている」、「東4局」、「良形手替わりもある」といった要素を考えるとちょっとダマ優位だろうか。
参照:⑦テンパイ時のリーチ基準
⑭点数状況判断
⑯-5 難易度★★★★☆
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌の8mを切る。
参照:② ターツの強さランク
5ブロックにする9sを選択。
7pや3mもあるがどれも微差なので何を切ってもそれほど気にしなくていいと思う。
参照:③5ブロック理論
3sにはまだ価値がある。9s切り。
参照:① 孤立牌の強さランク
1mが暗刻化した瞬間に3sの価値が暴落した。
「5ブロックある」+「ほかのターツが全て良形」なので「3sに2sや4sがくっついても大して価値がない」からだ。
このように手牌の孤立牌の価値は他の牌との関係で大きく変わる。
ここでは3sを切って他家に安全な3mを残すのが正着。
参照:⑮-5 受けになっていない受け
上の4つの画像は最も安全だと思う牌を余剰牌として残すように頑張っているだけである。
ここで7pを切るのが「先切り」である。
「ドラが9p」、「1sがかなり他家に安全」、「10巡目」あたりの要素から7p切りが若干優位か。
参照:⑮-10 先切り
ここで3pを切るのが「先切り」である。
終盤なので中切りがおすすめ。形式テンパイ取りの可能性もあるし、3pでダマテンに刺さることもある。
基本的に先切りは上のような特殊な条件がそろうときだけやればいい。
参照:⑮-10 先切り
「良形役無し・1300点・終盤」はリーチだ。ここでダマにする理由は無い。
参照:⑦ テンパイ時のリーチ基準
⑯-6 難易度★★☆☆☆
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
「14」の1は弱い。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-1 「14」の「1」
大差は無いが「場風 < 白發中 < 自風」より場風から切る。南は一枚切れだがそれでも残していい。
参照:① 孤立牌の強さランク
白發中の強さの違いは基本的に無いのでどっちから切ってもいい。この手はヘッドレスで白や中が重なってもそれほど嬉しくないので、南は一枚切れだが残していい。
参照:① 孤立牌の強さランク
「場風 < 白發中 < 自風」より白切り。南は一枚切れだが残していい。
参照:① 孤立牌の強さランク
ここで【33m 56m 789m 56p 67s】の5ブロックが完成したので、1mも4sも南もそれほど必要な牌ではなくなったことには気づいてほしい。
ということで1mか4sか南かを切るがどれを切っても微差。
・「1m切り」→一応の2m受けが無くなる
・「4s切り」→まず出来ないであろう456の三色が消える
・「南」→全部残せるが受けが弱くなる
好みによって変えていいと思うがこの手は4s切りが一番現実的な気はする。
参照:③ 5ブロック理論
7mをツモったために456の三色は消えた。よってこの手の4sの価値はほぼ消滅した。
「1m>4s」の安全度から4sを切る。
参照:⑮-5 受けになっていない受け
1mか6pかの比較。
場をよく見てほしいが6pを対面と下家が切っている。つまり2枚切れでもあるが安牌候補でもあるのだ。
1mのほうがむしろ危ないまでありそうなので1mを切っておこう、6pを残しておけば3mをツモればテンパイ出来る。
参照:④ フォロー牌・ヘッド固定
9mを切ればタンヤオが付く。こういった形は見逃さないようにしよう。
「3900のテンパイ」か「最低8000、12000も見えるイーシャンテン」、どっちが得だろうか?
これはちょっと難しいが若干チー優位と見る。
「10巡目と遅い」、「上家と下家が捨て牌的に1シャンテンに見える」、「7pが3枚切られていて薄い」、このあたりの理由からチー優位に見える。
あとはゼンツするのみ。
参照:⑫-1 タンヤオピンフ形
⑯-7 難易度★★★☆☆
「14」の1は弱い。オタ風と同じくらいの強さしかない。
この手はわずかながら染めが見えるため1sから切ることを推奨。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-1 「14」の「1」
「14」の1は弱い。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-1 「14」の「1」
白が枯れた。白切り。
こういった何が何枚切られたかは常に見ておいた方がいい、というか目線を常に捨て牌に置いて自分の手牌はほとんど見なくても反射で打てるくらいにしておくのが理想。
参照:① 孤立牌の強さランク
染め手が現実味を帯びてきた。ドラが6pであることから、筋牌の3pの価値はそこそこ落ちている。
ここは「東と發の重なり&守備力>3p周りのくっつき」と見て3p切りが少し優位か。
参照:⑤ 受け被り・筋牌
⑬-8 染め手への寄せ
かなり染めが近い。
「東の重なり&守備力>4s周りくっつき」とみて4s切り。
参照:⑬-8 染め手への寄せ
1mを引いてホンイツチートイの1シャンテンになった。
ということで6pの価値がほぼ消滅した。危ないのでさっさと処理しよう。
上家から2mが出た。
「12000チートイのシャンテン」vs「3900or7700の鳴けるシャンテン」どっちがいいだろうか?
かなり微妙だが若干チー優位と見る。鳴けるということを考えるとチートイと実質のテンパイ枚数が違いすぎるからだ。
基本的に「シャンテンが変わらない鳴き」はあまり得でないケースが多いがこういった例外もある。
4mを引いて5mか8mの選択。
上家と対面の仕掛けをどう見るかによって変わると思うが、テンパイしてるかシャンテンか微妙なのでどっちも大差は無いように見える。
筆者はテンパイしてないと見て5mを処理するほうを選択。
鉄板でチー。
後はゼンツするのみ。
上家から3mが出て3900のアガリ。
この捨て牌を見てほしいが、他家から見てどのくらい染め手に見えるだろうか?
確かにかなりの確率で染め手であろうと思うが、例えば一通狙いのゴミ手の可能性や中バック、中暗刻の可能性も捨てきれないのではないだろうか?
初めの切り順が外から中の順だと、意外と普通の面子手の可能性も捨てきれないときも多い。まあ、実際は6pと東の切り順をよく見ていればそういった可能性はほぼ無いことは分かるがそこまで他人の捨て牌を注視してる人は少ない。
真ん中からバラ切りすれば明らかに目立つので、出来れば目立たない捨て牌にしておくことで染め手の成就率が若干上がると思う。今回の場合は染め手を一直線で目指したわけではなくたまたまそうなっただけだが、染め手を絶対やるときも目立つ捨て牌にしないほうがいい。
参照:⑮-15 染め手に行くときの注意点
⑯-8 難易度★★★☆☆
役牌は1鳴きが基本である。よってポン。
「69」の9は弱い。よって9s。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-1 「14」の「1」
この形になったら孤立牌の東以外に切れる牌が無い。
「2m、5m、2s、6s」のどれを切っても受け入れ牌自体は変わらないが、ここでは6sを推奨する。
・「234577mという強い形を残すことで良形の変化が残りやすい」
・6sを先に切ることで3sの釣り出しが期待できる
・安全度で「2m>6s」なので安全に進行しやすい
からだ。
参照:⑥-3 4連形Ⅰ
この形は24sを切って単騎コロコロすることも出来る形である。平場ならそれも十分有りだろうしむしろそれが普通だろう。
ただ場をよく見てほしい。親が西をポンして染め手風味だ。
もちろん白暗刻の早い手やトイトイと言った可能性もないことは無いが、切り順的にも染め手がかなり濃厚だ。
その相手にわざわざ24sを切っていいものだろうか?もちろんダメである。敵に塩を送るようなものである。
別に6pを切っても3sのテンパイは維持できるのだからここでは大人しく6pを切っておこう。
ではこの9sはどうだろうか?
今度は切るしかないだろう。
さきほどは6pを切ってもテンパイを維持できるのでわざわざ24sを切る必要は無かった。
今度は違う、9sを切らないとテンパイを維持できない。ということでちょっと怖いが9sくらいは押そう。
さきほどの24sと今回の9sの違いは良く把握しておいてほしい。
⑯-9 難易度★★★★☆
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
「14」の1は弱い。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-1 「14」の「1」
面子候補が足りていないので、個人的には東推奨。
NAGAは役牌の重なりの価値が高いと判断して9s切りか。
参照:① 孤立牌の強さランク
場を見てほしいが9sが2枚切れている。
2mが重なったためこの手は一応5ブロックあるので9sの価値はそれほどあるわけではないが、「9s周りが良い」&「9sが安牌として優秀」&「三色が一応見れないこともない」から中切りが若干勝るか。
参照:① 孤立牌の強さランク
9pと北はほんとに微差。好みで選んでいいです。
参照:① 孤立牌の強さランク
この形になったら9sを切るしかない。
参照:① 孤立牌の強さランク
普通は9mを切るのが無駄牌が無く一番働いている。ただし場を見てほしいが9pがもう2枚切られてしまっている。
また3ヘッド形なので9pを持つ意味はほぼ無い。よって9p。
参照:⑮-9 3ヘッド最弱理論(?)
対面と上家が仕掛けているので少しずつ対応していく必要がある。こういった1シャンテン以下のゴミ手から簡単に放銃してはいけない。
親の1sを対面は鳴いていない。上家はタンヤオ風味だ。ということで1sくらいは行こう。
2sはどうだろうか?
これはそこそこ切りたくない牌だ。もちろんこれを切れないとシャンテンが維持できないのなら対面と上家の仕掛けがそこまで劇的でないのでこれくらいは勝負してもよさそうだが今回は別にそういうわけでもない。
ということで、9pを切ってシャンテンを維持するのがいいだろう。実戦の9mはミス。
ここで2sを勝負した。しかしこれはいただけない。
8mをツモったら5mを切るつもりなのだろうか?そんなことはしないのだから9mは要らない、この手の8mはこの状況になった時点で受けになっていないのだ。
ということで2sはミス、9m切りが正着。
参照:⑮-5 受けになっていない受け
⑯-10 難易度★★★☆☆
面子が無い5トイツはチートイ決め打ちでいい。3s切り。
参照:⑨D-1 チートイシャンテンⅠ
ここまでポン材が強くてもスルーがおすすめ。
後は待ちを強くするように考えるだけ。
ただNAGAは枚数重視の9m切り、この手は3pを引いても9mを引いても北待ちにする上に北を引いても1s待ちに取れるので3pを切る意味はあまり無い、ということだろうか。
参照:⑪-5 一枚切れ
1枚切れの9mを切る。ちなみに対面の東はやはりスルーである。
参照:⑪-5 一枚切れ
待ちを強くするために字牌を残す。
参照:⑪-3 端寄りの待ちの強さ
実戦は8s切りで放銃となった。
他家批判するつもりは全く無いが、もし自分が上家の立場なら是非リーチするべきだ。
自分がトップ目で2着目が親なので局流しを優先したのだろうが、まだ東3局で守りに行けるリードではない。それに7500点の上家から出て裏や一発があればこの局で終わる。飛ばし抽選は受けることが出来るに越したことは無い。
参照:⑦ テンパイ時のリーチ基準
⑯-11 難易度★★★☆☆
染めが見えるので8m切り。
参照:⑬-8 染め手への寄せ
ここで8pが出た、これは鳴くべきだろうかスルーするべきだろうか?
個人的には鳴き推奨だ。
「鳴いたチンイツの速さ」>「面前手の早さ」かつチンイツは打点が8000以上が確保されているからだ。点棒があまり無いこの状況では8000点上がれるのはまあまあ嬉しい。
こういった鳴きをするべきかしないべきかは明確に基準があるわけではないので個人の判断や経験則に左右されやすく、実戦を重ねて自分で判断するしかないだろう。
今までに染め手は出来るだけバレないように端から切ったほうがいいと述べた。
しかし、今回は流石に4sから切ろう。
もうほぼ染め手がバレているのだから2sから切っても意味がない。本当に迷彩を張るならここで南や西を切るべきだが損が大きすぎる。
素直に危険度が高い4sから切っていい。
参照:⑮-7 迷彩
後はもう全速前進だ。すべての牌を鳴いていくのが最善だろう。
対面の3pは当然ポン。
1pも当然ポン。「場風 < 白發中 < 自風」なので南から切る。
ホンイツよりチンイツのほうがいい。西切り。
カン3pというゴミみたいなテンパイになったが取ったほうがいいだろう。7pを残しておいてもそれほど嬉しい変化はない。「24568p」を引いてよりよい変化になることを祈ろう。
後はゼンツするほかない、手牌が4枚のこの状況からオリるのは基本的にはもう無理だ。
参照:⑫ 副露手の特徴・副露基準のデメリット②
⑯-12 難易度★★★★☆
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
オタ風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
この手は一応5ブロックになっており、5mの価値はそれほど高くない。また578mの形になっているので5mを残して6mを引いても「5678m」になって次に切る牌に困る。
ということでドラの2pとダブ東を残して5mを切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-7 「1」vs「689の9」
⑬-7 孤立ドラの扱い
さっきと同じような理由で3s切り。
参照:① 孤立牌の強さランク
⑤-7 「1」vs「689の9」
⑬-7 孤立ドラの扱い
ここでの浮き牌は東と2pだ。
ドラのほうが価値が高いだろう、よって東切り。
NAGAは12m切りもあるという主張、「遅いので東の攻撃力と守備力が欲しい」ということだろうか。
孤立牌の5sと2pの比較。
「打点が無いこの手ではやはりドラは生かしたい」&「3sを切っており4sを引いてもフリテンになる」という理由から5s切り。
6ブロックになった。よってここでターツ選択。
「12m」と「24p」だがドラ含みターツのほうが当然いい。
1mか2mの比較だが1mのほうが安全そうなので今通った2mを合わせたほうがいいだろう。
参照:③ 5ブロック理論
1mか7pの比較。
ここで考えたいのは対面と上家の速度だ。
実戦で考えていたのは「対面は80%くらい1シャンテンで10%くらいダマテン」「上家は60%くらいはテンパイで張っていたらピンズ濃厚」と考えていた。
ということでこの7pは間に合わないと判断し、テンパイしたときに勝負しようと判断した。
なので1m切り推奨。
NAGAは7p切り推奨だが、ちょっと速度計算が甘いように思う。
3sは切れる。
7pは合わせる。
実戦ではここで三色目が出てきたので鳴き無しを解除した。9mと9sは鳴く予定。
ここでドラの2pが重なった。対面と上家は5pを切っており4pは当たらなそうだ、4pを切る。
実戦は対面の8p放銃で終了。
⑯-13 難易度★★★★☆
5ブロック既にあるので1sにくっついてもらってもそれほど嬉しくない。一応、三色もあるので1sから切る。
参照:③ 5ブロック理論
⑮-5 受けになっていない受け
この手で三色は難しそうなのでタンヤオや5s引きを見て9sを切る。
6pを引いてターツオーバーになった。
二度受けターツで一番弱いターツの「89m」を切る。
8mを重ねればタンヤオが狙えるので9mから切る。
参照:③ 5ブロック理論
⑮-16 ペンチャン落とし、内側から?外側から?
「3~7>8」より8mを切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
7pを引いてまたもターツオーバーになった。
ここでは4pか9pの二択である。6sや8sを切ると次に進んだ時に余剰牌が出ることを確認しておいてほしい。
さてどちらを切るか。面前効率だけ見ると4pが一番広いが、おすすめは9pだ。この形は9pを切って8pをツモっても一応受けが効いている。つまり9pは二枚ある必要は無く1枚手元にあれば機能しているのだ。
一方4pを残しているとタンヤオが見れる。(ちなみにこういう打ち方を「渡りを残す」と言ったりする。今回は「タンヤオへの渡りを見て9pを切る」といった具合だ)
よって9pがおすすめだ。形が複合するとちょっと難しくなるが、実際に5pや8pをツモってきたり、5pが上家や7pが対面から出た時を想定するといいだろう。
参照:③ 5ブロック理論
⑪-2 出来るだけ余剰牌を出さないように
この形になったら9p切り以外にない。
4pを切ったら5pツモでテンパイしなくなってしまう。
赤5sをツモって「⑤6s」が良形化した。
この瞬間にいままで【46p 77p 688s】だったのが【677p ⑤6s 88s】と見れるようになったことに気づいてほしい。
つまり4pが余剰牌になり、「677p」が良形+フォロー牌に変化したということだ。
以上から4pを切る。このように牌の見方はツモってきた牌によって刻々と変化する。ちょっと難しいかもしれないが、反復練習あるのみ。
参照:② ターツの強さランク
良形+良形タンヤオ形の3900(親は5800)のテンパイは6巡目からでも取る。よって12巡目は鉄ポン。
参照:⑫-2 良形+良形タンヤオ形
⑯-14 難易度★★☆☆☆
5mがトイツ化した。この手は一通にはまずならない。
「123456789m+34567p」で既に14牌、つまり一通は原理的に無理なのだ。
ということで1mはほぼ不要牌である。
【244m 55m】と見れるだろうか。ということで2mも4mも切るとテンパイチャンスが減ってしまうので触ることは出来ない。
よって4s切り。
参照:⑨G-3 並びシャンポンⅢ
この8pを鳴いたらテンパイはする。しかし打点的にこれはスルーだ。
基本的に「良形を鳴いて愚形テンパイ」はドラ3のときや中盤以降にしぶしぶ取るくらいで普通は取らないと覚えておいていい。
参照:⑫-3 良形+愚形タンヤオ形
「良形役有り・3900・序盤」はすべてリーチである。
「3900テンパイ」を「勝っているからダマ」なんてことは東3局では絶対にありえない、この形なら「7700テンパイ」でもリーチでいいし、たとえ南3局でもリーチでいい。
参照:⑦テンパイ時のリーチ基準
⑯-15 難易度★★★★☆
「場風 < 白發中 < 自風」より場風から切る。
参照:① 孤立牌の強さランク
一枚切れの發を切り中を残す。中は重ねたら使うつもり。
参照:① 孤立牌の強さランク
孤立牌の中を切る。8pは三色があるので強い孤立牌。
参照:① 孤立牌の強さランク
ここはかなり難しいが8pは残したほうがいいだろう。
「素直な3p」か「ひねった1s」か。「カン2sリーチ」なら全然いいが「カン4pリーチ」は嫌だったので1sを切った。
ドラの孤立牌や8pみたいな強い孤立牌を最後まで生かすコツは「愚形ターツを切って手牌に余裕を持たせる」こと。アガリからは遠ざかるがその分を打点でカバーでする選択だ。
NAGAは4mの選択。一番素直な選択。
参照:③ 5ブロック理論
⑮-27 打点と広さのバランス
孤立牌の3sを切る。8pは三色があるので強い孤立牌。
参照:① 孤立牌の強さランク
カン4pの1300リーチはあまり取りたくない。
他に選択肢がないならしょうがないが今回は「2p6p7p」で2ハンupが狙える。ここは5p切りがおすすめ。
参照:⑮-27 打点と広さのバランス
4pを引いてフリテンの25pになった。
先制で「メンピンツモ+高めドラ2p」ならフリテンでも当然リーチだ。この牌姿になった以上は8pからの三色変化など待っている場合ではない。
参照:⑪-6 フリテンの扱い
コラム12 普通のことを普通にやる大切さ
麻雀はミスをしたほうが負けるゲームだとよく言われる。
本当にその通りだと思う。
「好プレー」が「+100点」だとしたら、「ちょっとしたミス」は「-100点」、「ドデカイミス」は「-1000点」くらいはあったりする。
人間レベルでは「ドデカイミス」をどれくらいやらないかで勝負が決まる。また「ちょっとしたミス」も数多くしてしまうとやはり痛い。
ファインプレーをしても容易に取り戻せないゲーム性なのだ。
よほどセンスがある人間以外は「うまいプレイヤー」ではなく「負けないプレイヤー」を目指すべきだ。普通のプレイを普通に積み重ねることこそが一番勝ちやすいプレイングになると自分は信じている。
以上で実戦編を終えたいと思う。
最後のほうは押し引き問題も結構出てきたが、実戦では平面的な要素はどうでもよくなりがちでどうしても立体で考えないと意味がないと思うからだ。
難しい何切るをいくらやっても、全然成績向上にはつながらないので簡単な何切るを間違えずにできるようになればいいし、平面的な牌効率にこだわるとむしろ成績が出づらいと個人的には思う。どちらかというと場況対応のほうがはるかに大切だと感じる。
ここで出なかった形は山ほどあるが、それはAIや何切るシミュあたりを活用して自分で解決してほしい。
それでも分からなかったらtwitterやdiscordあたりを活用したらいいだろう。
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