妖怪ダラダラの逆襲
妖怪ダラダラにまた取り憑かれてしまった。
仕事が無事を納めることができて、安心して実家に帰った途端に取り憑かれてしまうとは。一度ならず二度までも取り浮かれてしまうなんて。しかも今回は前回より強力だった。
今回は僕だけじゃない。姉ちゃんまでもが、妖怪ダラダラに取り憑かれてしまった。
「みかんうまお」
クソ!
バリバリイケイケのキャリアウーマンな姉ちゃんが一日中パジャマで僕と一緒にこたつでみかん食ってる。髪もボサボサだ。
「姉ちゃん……このまま妖怪ダラダラに取り憑かれたままでいいのかい?」
「……我が弟よ。いいことを教えてやる。妖怪ダラダラはときと場合によっては、聖ダラダラ神に昇華するときがある」
「な、なに……じゃぁまさか」
「その、まさか……よ」
僕は抗うことをやめた。