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発達障害による「子供のひとり通学」を考えた
四街道市 夜中にオムツの女の子が一人で路上を歩いていた
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千葉県警四街道署から感謝状が贈られたのは、四街道市の間渕洋さん(31)と睦美さん(29)さん夫妻。 先月23日の午前1時20分頃、間渕さん夫妻が家にいると、外から女の子の泣き叫ぶような声が聞こえたという。見ると、住宅街の路上に裸足にオムツ姿で、泣きながら路上を歩く小さな女の子。しかも外は雨が降っていた。 すぐ睦美さんが外にいる女の子のもとへ駆けつけ保護。だっこするとすぐ泣き止んだが、「ママ、ママ」と叫び、必死に母親を探しているような様子だったという。 外は気温も低く、上着を着せて周囲の様子を見回したが近くに親もいなかったため、四街道署に通報。女の子にケガはなく無事で、その後すぐに親の元へ戻ることができた。女の子は1歳ですぐ近所に住んでいたが、親が目を離した隙に外に出てしまったという。
この四街道市のニュースに加え、先日の千葉県松戸市の小学1年生の女の子が行方不明となり、川で遺体で見つかった事件など「子供が行方不明」になるニュースを見て、発達障害との関連を考えることが多くなりました。
私の子供は「通学中の道路への飛び出し」「赤信号に気づかず突進」などADHDの衝動性や注意欠陥の特性が出るため、一人で登下校させていません。私が毎日、登下校の帯同をしています。
(そのおかげで、先生方や子供の同級生に私の顔を覚えてもらい、助けられることも多くあります)
本人に理由を聞くと、
車が来ているのは分かっていたけど、道路の向こうに気になるものを見つけたら瞬間的に車のことを忘れてしまう
気になることがあると集中してしまって、気がついたら30分経っていることもある
と言います。
「ADHD傾向のある発達障害の子供」の保護者の方は共感してくださると思うのですが、食事中、勉強中、入浴中、トイレ中・・・万事がこんな感じです。
発達障害は通学中の事故率が高い
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こちらの表は普通学校と特別支援学校における「いつ・どこで事故がおきているか」を表したものです。ここでの事故とは交通事故以外も含みます。
表3の「8時以前 10%」は「登校中の事故」を意味しています。
つまり発達障害の児童は登校中に事故に遭う確率が高いことを表しています。
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少し古いデータですが、小学生で1人で通学する児童は64.2%。
よく言われることに、
日本では自立を促すため幼い頃から1人で通学させる。
日本が治安が良く、また地域社会の見守りがあるから可能。
海外では驚かれたり、一部からは虐待と言われることも。
オーストラリアで放送され話題になった「日本の子供は一人で通学する」という動画です。
国による「一人通学」の考え方の違いを映像で表現しています。
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こちらの調査では小中学生の事故の確率を示しています。
重要なポイントは、小学生のときに交通マナーやリスクを学んだはずなのに、中学生になると事故率が上昇していることです。
記事では、
登下校時に習得した技能が、通学路以外で反映されていない
過信によって事故に巻き込まれている
などを指摘しています。
発達特性がある場合、一人通学はリスク
発達障害の診断の有無に関わらず、注意力が散漫だったり過集中の傾向があるお子さんの場合、保護者の方は「自立」「自分のことは自分で」の方針を少し後ろ倒しした方が良いと考えます。
特性がある子供は「自分で抑えられない衝動」があるため、練習などによる習熟効果も低いためです。
万が一があってからでは、遅いのです。
ちょっとくらい過保護に思われても、我が子の命には変えられない。と私は思っています。あと、いずれ離れていく子供と一緒にいられる時間が増えるので、幸せな時間が多いなとも思っています。
ギフテッドや発達障害に強い翔和学園
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gifted・発達障害支援者向け動画メディアincluvox《インクルボックス》では、特性のある子供への教育に強みのある東京・中野の翔和学園さんにお話を伺いました。
会員制動画で恐れ入ります。1ヶ月無料でご覧いただけますのでご関心のある方はご覧ください。