セルフコーチング力を高める 気づく力
セルフコーチング、つまり自問自答の質を高めていくとき
「今、何が起きているか」に気づく力が必要となります。
気づく力、つまり自分の中で起こっている現象を観察する力です。
では、自分の中の「何に」気づいていけばいいのでしょうか?
思考
感情
身体感覚
順番に説明します。
1.思考
朝起きてから夜寝るまでの間、私たちの頭の中を、多種多様な言葉が通り過ぎていきます。
どんな考えが浮かんでいるのか?
どんな言葉が流れているのか?
普段は意識することはありませんが、もし今の生活や人生を変えようとするならば、自分はどんな思考をしがちなのかに気づくことは大切です。
とはいえ、日常の中の大半は、何の影響もない思考が流れていきます。
例えば、「お昼ごはん、どこに食べに行こうか 」など。
しかし、自分の行動やメンタルに影響を与える思考もあります。
「どうして、また失敗してしまったんだ」
「俺はダメな奴だ・・・」
そんな考えが頭の中を覆うとき、身体や感情に何らかの反応が起こるでしょう。頭の中で何度も「ダメな奴だ」と言い続けると、潜在的に「自分はダメだ」と思い込んでしまいます。
それが、その後の人生に影響を与えてしまうのです。
2.感情
「今 自分の中に、どんな感情が起きているのか」に気づく力です。
怒っているのか
悲しいのか
焦っているのか
不安なのか
嬉しいのか
ワクワクしているのか
ポジティブ・ネガティブに関わらず、「今、自分の中にどんな感情が起きているのか?」に気づくことは大切です。
さらに、例えばイライラするときに、「それは怒りなのか? 焦りなのか?」を識別していくことで、気づく力は高まります。
3.身体感覚
身体感覚は、感情と密接に繋がっています。
例えば、怒っている時の表現に、「腹が立つ」という慣用句があります。
他にも
腸が煮えくり返る
頭に血がのぼっている
など、身体感覚に根ざした表現はいくつもあります。
悲しい時もそうです。「胸が痛い」といいますよね。
何らかの思考や感情が起こると同時に、身体の中でどんな感覚が起こっているのか、そこに気づいていくことも大事です。
良い悪いを外して、眺める
思考
感情
身体感覚
気づく力といっても、「良い・悪い」に気づくことではありません。
むしろ、「良い・悪い」を外して眺めることが、気づく力を高めていきます。
別の言葉で表現すると、「あるがままを観る」です。
「ネガティブな考えはダメだから、ポジティブに変えなきゃ」と
無理に前向きに考えようとする人もいますが、
それだけだと、余計にストレスが溜まって苦しくなります。
例え、ネガティブと言われる考えや感情が生じたとしても、
「ああ、今、自分の中にこういうのが起きているんだな」と、ニュートラルに眺めるようになると、心の中が落ち着いていきます。
思考・感情・身体感覚の「今」に気づき、巻き込まれなくなってくると、人生が随分と生きやすくなります。
「思考」「感情」「身体感覚」に気づき、ただあるがままに眺め、自分の状態を自分で整えられるようになる。
それによって、
セルフコーチング力 ー 「自分の行きたい方向へ自分自身で導く力」
が増していくことでしょう。