選ぶ力は川の流れに逆らうよう
選ぶ力を養うには、簡単で軽い選択を「意識的に自分で決める」ということから始めようと、前回お伝えしました。
今回、もう少し補足します。
そもそも人間は、楽な方向に流れる性質があります。
つまり、怠け者なのです。
というのも、選ぶという行為自体、実はかなりの負荷がかかります。
決して、ラクなことではありません。
例えば、ショッピングに行って、やたらと疲れたことはないでしょうか?
そんなときは、選択疲れが生じています。
多くの中から選択するとなると、それだけでエネルギーを使ってしまう訳です。
日々の服装を選ぶのが大変と、同じ色のシャツを多数揃えて着回すビジネスマンがいますが、それだけ、選ぶ行為は頭を使います。
選ぶという行為は、川の流れに逆らおうとするものではないでしょうか。
川を下流から上流に向かって、ボートを漕いでいくようなものです。
何もせずに放っておくと、ヒューッと下流に流されます。
それくらい、自分で意識して選ぶという行為は簡単ではありません。
なので「なかなか選べない」「選ぶのが疲れる」自分を責める必要はないのです。
ただ、昨日とは違う明日を作り出すために、いつもの川の流れに逆らってボートを漕ぐ必要があります。
押し戻されつつ、少しずつ上流に向かって漕ぎ続けるうちに、自分の意思で、人生を選び取っていける力が養われるのではないでしょうか。