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シンウルトラマン追記『人間が好きだから』

他の人の感想を見ても、なんとも腑に落ちないシンウルトラマンの『人間が好きだから』問題。 オレもクドいが、ウルトラマンが人間が好きだから命をかけて助けるというのは何度考えても納得が行かない。好きじゃなかったら助けないのか。 あの時シンジが子供を助けたのは当該の子供が好きという前提では無いし、例え悪人でも目の前で命の危機に晒されていたら身体が動くのも、好きという感情の選択結果ではない本能だろう。 意思があり生命を持つ存在が、他を尊ぶ行為が知性そのものであり、生物が進化する上

    • 『シン・ウルトラマン』ザックリ感想

      パンフレットが早々に売り切れで手に入らなかったので、諸々曖昧な記憶であるが覚えている限りのザクッとした感想。 昔のウルトラマンを見ていても、全ての詳細を覚えている訳では無いので一作品としての感想としては、「こんなもんか」くらいで世間の感動の波にはついていけなかったのが正直な所。 とにかく主人公に全然魅力を感じなかったのだ。過去作のオマージュや小ネタは詳しい人には端々が嬉しい演出かもしれないが、それを関係なく観ている層には人間と違うスケールの外星人と禍威獣(怪獣)の戦いの物

      • ムービーレンジャー!

        #ムビレン 観マスタ。 『キラメイジャー 』 元々夏映画の予定だった事もあり充瑠の顔が最終回間近の今とは全然違うよ。少年の成長は早いぜ。本当に厳しい一年を乗り越えた小宮くんの顔は今煌めいている。映画のオドオドした時期が懐かしく感じるほどよ。 壇蜜さんのミンジョ役はゲストだとサービス的な賑やかしに留まる事もまあまあ多い中で、ちゃんと戦隊の女悪役らしくて良かったよ。何故かブーツが花柄でカワイイ〜。鎌が素敵! 皆んなを閉じ込めている夢の主はガルザ様だったのだが、彼の中には花畑も美し

        • 映画『鬼滅の刃 無限列車』

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          映画『さんかく窓の外側は夜』感想

          原作コミックは1巻しか読めていないので、ザックリ知識でしかないが、『さんかく窓の外側は夜』という何でも無いような言葉の組み合せなのに印象に残るタイトル良いな。 冷川、三角、非浦英莉可3名のメインキャストのヴィジュアルは良い。特に、岡田将生はどの角度から見ても美しく、志尊淳と並んだ時のバランスも良きバディ感。平手友梨奈の若い女の子なのに甘さのない目力の強さが呪いを操る役柄にはぴったりだと思う。 心霊ホラー作品だと設定に非現実な部分が多くなるからヴィジュアル説得力は重要で、キ

          映画『さんかく窓の外側は夜』感想

          大倉集古館『海を渡った古伊万里 ウイーン、ロースドルフ城の悲劇』2021・1.11

          最終日にやっと滑り込みで来館。いやいや、道中の電車が普通に怖い。座るのさえ躊躇ってしまう程よ。大倉集古館自体には今回初めて来たけれど、周辺の異様なピリピリした緊張感はアメリカ大使館の前だからなのね。一部大使館側の歩道が通行止めで歩けないくらいの警戒感。あまり警戒されると突然走り出したい気持ちに駆られるが、モチロンやんない。 しかし案山子、外から眺めると近代的なビルに囲まれている東洋建築の重厚さは異質な存在感を放ち、設計当時の欧風建築と違ったものを建てたいという狙い通りに周囲

          大倉集古館『海を渡った古伊万里 ウイーン、ロースドルフ城の悲劇』2021・1.11

          思い出した話 【土器と柿の種】

          数年前、白鳥好きが高じて新潟の瓢湖までわざわざ見に行った帰りに長岡駅で途中下車。 駅前の通りのMIMATSU CAFÉのサンキューセールでシュークリームを箱買いしてパクついたので時期は2月と記憶している。 長岡と言えば『栃尾の油揚げ』で有名な栃尾地区がある。前から興味はあるのだが(揚げたてを食べたい)なにせ冬に向かうには距離があり、雪の中で車なしが向かうのはちょっと厳しい。しばし考えて行きやすそうな『馬高縄文館』に向かう事にした。駅には縄文スター《火焔土器》のオブジェもあ

          思い出した話 【土器と柿の種】

          東京都写真美術館『138億光年 宇宙の旅』展に行く。2020.12.15

          GoToじゃなくても恵比寿の東京都写真美術館に行けば簡単に宇宙に連れて行ってくれる。ハッブル宇宙望遠鏡やらすばる天文台やらの素晴らしい画像が全て撮影可能でありがたや。 どっちを向いても宇宙、どこまで行っても未来。幼少時よりアニメ『キャプテンフューチャー』等のスペースオペラやSFの洗礼を受けて育った為に無条件に宇宙が好き。嫌いになる理由もない。田舎に住んでいた頃に、夜空を覗いた望遠鏡の先に土星の輪が見えた時には震えた。土星と自分の目の間に何もないのが震えた。ファンタジック

          東京都写真美術館『138億光年 宇宙の旅』展に行く。2020.12.15

          東京現代美術館『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』2020.12.5

          本日泣く寒さの中『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』展に行く。1人の人間の仕事量と濃密さに、ただやられる二時間超。体内で発芽した精神の種が血管を通り心臓を動かし、大きく息を吸って響いた筋肉で大地に立つような血肉感ある初期のデザインは見ているだけで殴られるような力強さよ。 こうして見ると初期のPARCOの広告はメッセージ性が強かった。いつからコマーシャルになったのか。手がけた広告や装丁は荒野に立つ無頼さがあり、見てるこちらを突き放す。孤高ゆえに未知の扉の鍵を持ち、扉

          東京現代美術館『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』2020.12.5

          サントリー美術館『日本美術の裏の裏』に行く。2020.11.18

          実は昨日(火曜日:休館日)に来たので二度目の正直である。何が裏の裏なのかと思いきや、説明を見ると教科書では教えないような日本美術の隠された魅力(表立ってないから裏なのか)と言う事らしい。今時らしく撮影可で、ありがたや。 展示は1〜6賞まで別れて『洛中洛外図』などは床に京都市内の絵に該当する場所が分かるような略図的な地図があり、ミニチュアの『雛道具』はルーペが添えて小さい作品を見やすくしている。陶器は展示全体がアート作品のよう。各作品の解説なども、ちょっとした突っ込みがあり趣

          サントリー美術館『日本美術の裏の裏』に行く。2020.11.18

          東京SG『もうひとつの江戸絵画 大津絵』展に行く。 2020.11.8

          過去2回ほど滋賀県の大津絵美術館に立ち寄ってはみたが、2回とも休館の憂き目にあったので、まとめて見るのは今回初になる。 絵の中の鬼や座頭のゆるさ爆発、水中のタコのようにゆるい。 貧しい暮らしをしている村で皆がお金を出してまで伊勢講に行った代表者のお土産がコレだと『何で?』と疑問に思う所だ。仏画、風刺画いずれも売れたらしいが、宿場町のジョークが通じたのだろうか?『コレかよ!』と言われやしないかとても心配。 しかし後世になってから、そのゆる可愛さが明治蒐集家のハートをプリキ

          東京SG『もうひとつの江戸絵画 大津絵』展に行く。 2020.11.8

          映画『アイヌモシリ』

          アイヌモシリを見た。 前半の淡々と流れる日常に途中でうっかり寝そうになってしまう。大人の中で無垢な少年の感性基準で伝統を見つめるなんて図式は、主役の子が本当のアイヌの血筋だと、まんま素材勝ちで決まりだよ。 それにしても少年が主役である必然性がよく分からない。新しい時代目線の象徴なのか。少年の他の同級生は同じ集落で、地元の伝統をどう思っているのだろうか。カントのみがアイヌの儀式に関わっているのもなんだか不思議。 突如出て来るジャーナリストのリリーさんは、やたら芝居が上手い

          映画『アイヌモシリ』

          板橋区立美術館『誰も知らないレオ・レオー二展』に行く。2020. 10.25

          コロナ対策でHPから日時指定の来館予約をしないと入れないシステム。少々面倒だが今まで美術館は込むと落ち着いて見られないので、もうずっとこのままでも良い。 美術館の外壁には絵本『スイミー』の魚たちが泳いでいる涼しげな世界である。秋だけど…。ズレなければ時期的には夏の期間なんだっけ?そこは忘れたが開催されるだけでありがたや。 レオ・レオーニと云えば“フレデリック”などの可愛い動物(ネズミだが)が主役の絵本作家というイメージだが、誰も知らないとは何の部分なんじゃろうか。 展示

          板橋区立美術館『誰も知らないレオ・レオー二展』に行く。2020. 10.25

          練馬区立美術館『式場隆三郎 腦室反射鏡展』へ行く。2020.10.18

          今回も練馬区立美術館の展示には外れなし。 ポスターは随分気合が入っている。 式場隆三郎についての知識ときたら、藤田和日郎の漫画『双亡亭壊すべし』の双亡亭のイメージモチーフである実在した怪屋敷“二笑亭”の本『二笑亭綺譚』の作者という以外は何も知らない(しかも未読)。まあ基本、自分は何も知らないが何も知らないからこそ見に来たのである。間違いではない。 式場隆三郎は大正〜昭和にかけて精神病理学の研究者で、本筋の研究のみならず文芸、芸術、民藝と多岐に渡り執筆や活動をした人物

          練馬区立美術館『式場隆三郎 腦室反射鏡展』へ行く。2020.10.18

          東京国立近代美術館に行く。2020.10.4

          『ピータードイグ展&常設展』 『ピータードイグ展』に行った。 画家の事はよく知らないのだが、水面の揺らめきに映り込む樹の影、夜空に溶け込む銀河と生と死。気がつかないだけで知らないうちに、もしかしたら自分は自分以外との世界の境界線は溶けてしまっているかもと、思わせるミステリアスなローファイ世界。 樹々が立ちこめる森は温かく柔らかさがあり、秘密の星と繋がって生命が散りばめられ泡のように静かに産まれ出でているような神秘さに、いつまでも眺めていられる気持ちになる。 人物は描か

          東京国立近代美術館に行く。2020.10.4

          国立西洋美術館に行く 2020.10.11

          来週を過ぎたら、長い休館期間に入ってしまう国立西洋美術館へ。 企画展の『ロンドンナショナルギャラリー展』の本日のチケットは売り切れなので、大人しく常設展に行く事にする。結構と上野に来ている割には中まで入るのは久しぶりな気がする。ちなみに建物はコルビジェ設計、世界遺産で国の重要文化財。館内の鑑賞ルートは案外歩きやすさがあるのに分かりにくいので来る度に迷ってしまう。 常設展はルネサンス期から近代までかなりの数が展示されているので見応えはあり。言っても西洋美術は全然詳しくはない

          国立西洋美術館に行く 2020.10.11