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なにもない日曜日

そういえばお米が底をつきそうだった
お米屋さんから買っていたのだけど
お米屋さんは先月で閉店してしまい
だからってイオンで買う気になれなくて先延ばしにしていたけど

いよいよ今夜の夕飯のお米もウチにないのと
劇場型に呟いても
ウチのマリー・アントワネット達は
ブリオッシュがあるじゃないとホホホと笑うので
しゃあねえなあと商店街にトボトボ歩き出す

暑い茹だるようだ
茹でてるのかアタシをと
ムンと蒸し返す大気に喧嘩を売るけど
今日のアタシのミッションはそれじゃない

米だ米
米をゲットせよ

行商のおじさんが雑草みたいにモッサモサの青い草(≒ハーブ🌿)や自家製の漬物を行商に来て露店で売っているのを目指す

なんやオジヤンいないやんけ
草に留守番させてどうすんねん
黙って持ってかれても文句言えんで
不用心やな てゆうか性善説なんかなあ

ブツブツ右脳と左脳で会話して
オジヤンの登場をまつと
路地裏からコロコロと台車を押してやってくる
なんやもう店じまいなんやな
片付けの準備しとったんやな

オジサンお米二キロください

あいよ、お姉ちゃん
二袋ね毎度あり
これ、バジルねおまけねと

モッサモサのバジルが詰まった袋を持たせてくれる

ありがとうございます
バジルペースト頑張って作ってみようかな笑

食べて元気出すんだよ
暑いからね

1日中露店で日に当たってるのはオジヤンやんかアタシはさっきまで部屋でウダウダゴロゴロしとったんやと
申し訳ないような気になる

テロテロと古着屋をパトロールすると
ZARAの服が三百円と八百円だった
ギンガムチェックのノースリーブのシャツだったけど
ちょっと太ってきたから痩せて二の腕の振り袖が留め袖くらいになってまだ有ったら買おうかなと思ってハンガーに戻した

路地を抜けて神社の前を通りかかると
向こうからインド人の親子4人組歩いてきたのにすれ違う

パパさんと娘さんが
慣れた美しい所作で手を合わせたのを見てハッとした
神のある国の人と神のない人の差だよなあ
ヒンヂューだか神道だかイスラムだか
そんなのは問題じゃない

神様のオヤシロの前を通りかかった時に
手を合わせて頭を垂れる人でありたい
つばを吐いたり落書きをしたり
神様の名前のもとで言い争ったり拳を振り下ろす人を神様は悲しい顔で見下ろしてるだろうし
お稲荷さんに手を合わせたインド人に祝福を与えると思いたい

陰と陽、静と動、躁と鬱、明と暗、光と影
なんでもいいのだけど
両極を振り子で揺れながら
自分なりのバランスを探して生きるから
今日は極端な山の日の赤毛
小さな半径でトテチテ歩いて
何処にも行かない誰とも喋らない
何もしないでただただ時間が過ぎていくのに身体を沿わせている

ものは言い様だよな
ただダラダラして無駄に日曜日過ごしたってだけ苦笑

言い訳に書き置いたら
バジルを刻むかな
うちフードプロセッサーないのよ笑

祝福とインドと来たら
これしかないやろ
藤井風さんのGrace

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