聖と俗と
雨が降りだした
職場を早退して
高3の次女の三者面談へと歩みを急ぐ
神保町駅でシスターにすれ違った
振り向きざまに目を奪われる
NO WAR AGAINST
雑踏と閉まる扉に吸い込まれて
あとは読み切れなかったけど
小柄な身体
地味な灰色の尼僧服に
運動会みたいな白いゼッケンに
デカデカとメッセージが
なんだか
目を奪われて
彼女のことが
頭から離れない
そういう生き方してる人がいるって
ラブホに囲まれた街で
思いっきり俗なホルモン
ジュウジュウ焦がして焼いて
煙に燻され 獣臭纏って
今夜あなたと話したい