成人に寄せて 母親業の区切りに
アドバイスというのはその内容も勿論だけど
タイミングが大きいのではないかと思う
あんまり人の言うこと聞く方じゃないんだけど笑
子育てのバイブルというか
指針にしてきたことが二つあるので
娘が成人した記念に
ここまで母親業をやってきた自分に
一区切りお疲れ様の意味で書いておこうと思う
長女が生まれてお祝いにと
陶芸家の友人が
干支をデザインした花瓶を贈ってくれ
これからの季節、幾年月
この花瓶に野の花を活けて
お子さんの成長を一緒に楽しんでねと
手紙に書いてくれた。
そして
子どもは神様から預かりものだから
いつか巣立つその時に
今まで楽しませてくれてありがとねって
笑って手を振って見送れるようにねって
ついこの間生まれたばっかりの
出会ったばかりの
まだ宇宙人並みにサル並みな容姿の
人間にはなりきっていない小さい存在を前に
別れ方を教わった笑
それは
これからどうして育てようと
途方に暮れる自分にとって
ざああっと遠く見渡す限りの道のりを
灯台の明かりが照らしてくれるのを
はっきり見た瞬間だった
そうか、笑って別れられるように
育てればいいのか
恋する二人は
実は出会った瞬間から
同時に別れに向かう
アイロニーを内包するように
股の間からついこの間産み落としたこの命とは
巣立っていくべく
育てなければならないんだ
でもちょっと考えてみれば
何も改めて言うようなことでもなくて笑
自然の摂理
生き物たちはみんなそうして命を育みつづけている
人から
観察するみたいに子供のことを形容するとか
他人行儀だねとか
言われるけど
多分、自分と子供を分けて考えるように
別固体、別人格、別人生ってのを
子育てのスタート時にガツンとインプットしたのが
大きいと思う
もう一つは
キャロルキングの歌
Child of Mine
歌とか映画を解説するのは余程でないと難しいと思うから
私の筆力と理解力では到底無理と
スゲエとか刺さったとか鼻息荒くしたことくらいしか
書いてこなかったけど笑
キャロルキングで刺さったのは
君を強く抱きしめたいとは思わないと
ただ、君が大きくなっていくのを
見ているよって
え、それだけ?って
肩透かし喰らったこと笑
がっつりMINEっていう所有格を使っているくせして
私の子供って所有やんと突っ込ませておきながら
描かれているのは
徹底して
君の生きていくその道を
邪魔しない、ふさがない、
抱きしめるふりして束縛したり
引き止めたりしないよって
君はその翼で飛び立っていくんだよってスタンス
歌は音とともに記憶に残りやすくて
子育ての様々な場面で
自然と口をついて出てきて
過保護に、あれやこれやと
口を出したくなる自分の口を
メロディが塞いでくれた笑
JUST WANNA WATCH YOU GROW
2人の人生の大先輩からのアドバイスを
産みたてホヤホヤ
まだガニ股に歩いている赤毛は胸にできて
出会いの幸運に感謝している
成人おめでとう
そして今日まで楽しませてくれてありがとう
もう少し、楽しませてね!