訪問看護師というお仕事/余命宣告の後の訪問
このお宅に訪問してするのは正直嫌だった。
昨日余命宣告受けたからだ。
年内に亡くなるだろうと。
本人は詳しいことまで知らないらしい。
家の扉を開ける。
[こんにちは]
いつもは本人が返事するのに、認知症の妻しか返事ない。
居間に行くと一昨日まで元気そうであった本人が横になっており起き上がった。
[お父さん!どうしたの?]
[気持ちが落ち込んでるんか今日はしんどくて]
一昨日とは明らかに体調や様子が違った本人がいた。
一通り状態みて本人に聞いてみた
[何か心配なことはない?]
本人
[残された妻が自分いなくても大丈夫か心配]
とっさに私は
[お父さん、今のことを、考えて。お母さんはみんなで見ていくから大丈夫だからね]
本人
[よかった、見てくれるなら安心した。肩の荷が降りた感じ]
1週間まえまだあったかかったときに3人で笑いながら食べたアイスクリーム思い出す。
この光景はもうないんだな。
自分の死期があともう少しを悟り残された妻のことに悩み体調崩している姿みてなんとも言えない自分がガタガタ震える自分がいた。