Maxとき グリーン車乗車記
2021年10月1日をもって、最後の2階建て新幹線E4系(Max)が引退した。自分が子供の時から、黄色の帯をまとい東北新幹線や上越新幹線を走行していたMax。そんなMaxがついに引退すると聞いて、ラストランを見に行こうと考えたが、このご時世では少し難しいのではないかと思った。そのため、引退の少し前に乗りに行くことにした。
8月14日、朝7時の新潟駅。自分はこの度Maxの乗車に関して、どうしても乗りたい席があった。グリーン車の一列目である。なぜ、この席に乗りたかったかの理由はのちに説明するとしよう。3週間ほど前からえきねっとで予約してみたが、この時間の便でないと、一番前は空いてなかった。
7時19分発、Maxとき306号東京行き。このMaxときは東京までのすべての駅に停車するタイプのものだった。最後のMax乗車が始まる。といっても、Maxにはこれまで一度しか乗ったことはなかった。
グリーン席。車内の色に落ち着きがある。
そして自分が一番前のグリーン席に乗りたかった理由がこれ。足元のフットレスト。これが本当に快適らしい。というかめちゃくちゃ快適だった。リクライニングを最大に倒し、フットレストを使うと、半分寝台のような感じがした。
出発すると越後平野の真っただ中を新幹線は突っ走る。長岡駅まではトンネルがなく、Maxの二階席からだと景色が非常に良く見える。浦佐、越後湯沢といった駅を過ぎると、長い長い大清水トンネルを通り、群馬県に入る。
高崎駅を過ぎ、本庄早稲田駅に停車した。この駅で下りのMaxとすれ違う。反対側のホームに停車するMaxを見てみると、こちら側にカメラを向けている人が多く見受けられた。
自分は大宮駅までの乗車だったが、グリーン車は熊谷駅までにした。大宮まで乗るとグリーン券が高いからだ。熊谷駅からは自由席。一階席に乗ることにした。一階席といった表現もMaxでしかないと表せない。景色が遮音壁によってほとんど見えないのが一階席の特徴だ。
大宮駅に着いた。早かったような長かったような2時間だった。
本当にMaxは特異な新幹線だった。顔も他の新幹線とは一味違う。ホームで見てると、壁のように立ちはだかる存在感。Maxの存在が東北・上越新幹線を盛り上げてくれた。Maxという名称があったことも、この新幹線に愛着をもった理由の一つかもしれない。そんなMaxという名称も、もう見ることはできない。今後も、Maxみたいな名称のある新幹線の誕生を心待ちにしたい。
ありがとうMax。お疲れ様Max。