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4cドッカンデイヤー考察
こんにちは。垢BANチキンです!
今回は環境最強格デッキである【4cドッカンデイヤー】の考察記事です。
このデッキが強い理由や、人それぞれ分かれがちな構築論について考察していきます。
※本記事は読み物です。4cデイヤーについての考え方や、環境対面の勝率や立ち位置について書いたものになってます。
※殿堂フォーマットを基準に執筆しています。ご了承ください。
【リスト】
本記事で考察を進める基盤となるリストです。
※2020/05/04 更新
ウサブレラ登場後の環境に合わせたリストに更新しました。
DMvault大会復旧後戦績(参加回数9回)
ベスト4 3回
優勝 1回
※2020/05/03 更新
【ブレイクハンデスフィニッシュ】に変更しました。
【サイゾウフィナーレフィニッシュループ】
※2020/05/03 更新
サイゾウミストを採用していないため、現在はこのフィニッシュを使用しません。
山札をフィナーレ2枚まで減らして固定する必要はありません。
① シナイガザンドとジューサーで無限破壊ストックと無限GRストックを作る
② 破壊ストックをデイヤーに当てて、ヨミジで蘇生。GRストックでヨミジを出してデイヤーのcipを無限ストック
③ 同様の手順でサイゾウミストのcipを無限ストック
④ サイゾウミスト解決
⑤ アカカゲで追加した盾をブレイク
⑥ デイヤー解決
⑦ GRストックでアカカゲ召喚
上記の④~⑦の手順で初期盤面に戻ります。ループの過程で山札の枚数に変動がなく、なおかつシャッフルを挟むので、サイゾウミストの効果で山札から任意のカードを盾に加えることができる状態になります。
対戦相手に了承を得ることで理想状況まで省略できるので、山札を見てその中からひみつのフィナーレを盾に加えて、アカカゲでブレイクして発動。再度サイゾウミストを解決して初期盤面に戻り、相手の山札が無くなります。
公開領域にあるすべてのカードは、破壊ストックもしくはデイヤーのcipストックで墓地に送ることができるので、ひみつのフィナーレを確定で唱えることができます。
【不利対面無し】
初動が安定していて受けが厚く、そこそこ4キルができる。
4キルできずとも大幅にリソースを増やしているか、ピーピングハンデスで相手の動きを妨害しているので勝利は目前。
現在の4cデイヤーに対する認識です。
もちろん構築差はありますが、ミラーマッチ含む環境全デッキに対して、じゃんけんの勝敗による変動込みで五分以上の勝率があると自分は考えています。
① デイヤーミラーは先攻ゲー
② シータバーンメアに不利
③ 4キルを狙うデッキ
ごもっとも。
① お互いベストムーブだと1ターンはやい先攻が勝ちます。
② 2→4→6バーンメアでカンちゃんとショッカーが捲れると厳しい勝負になります。
③ 時代は4キル。キルターンは重要です。
しかしどうでしょう、
① 先攻は手札が1枚少ない。必ずベストムーブでマグナを打てるとは限りません。それに、ミラーマッチの後手をまくる手段はあるのでしょうか?そもそもミラーマッチは本当に先攻有利なのでしょうか?
② 先攻なら先に6マナに到達してGR召喚できますし、バーンメアはマナカーブを外しやすい。それに、ショッカーが出なければ受けて返すこともできます。それを踏まえての勝率はどのようになっているのでしょうか?
③ ただ闇雲に4キルだけを追い求めるなら、4色で色バランスが安定しづらいこのデッキをわざわざ使う必要はあるのでしょうか?
①~③の項目について、それぞれ掘り下げていきます。
① デイヤーミラーは先攻ゲー
4ターンループデッキ同士がベストムーブを決め合うと先攻が勝つ。当然です。
ですが、後攻と比べて手札が1枚少ない先攻で、毎回2→4→6マグナを決められるでしょうか?
どこのマナカーブを外してもおかしくないですし、4ターン目にマグナを引けて赤マナを用意できるとは限りません。
しかし後手であれば、2→4→6マグナを決められる確率は多少なれど先攻より高いです。先攻との手札1枚の差が、ベストムーブをとれる確率を上げています。
デュエルマスターズは勝ったゲームのイメージが強く残りやすいです。ミラーマッチでベストムーブを決めたとき、『後攻より1ターンはやいから勝った』という成功体験が、デイヤーミラーは先攻ゲーという意識を付けさせます。
では、先攻のベストムーブを妨害する。所謂「後手をまくる」手段はないのでしょうか?
一般的に採用されがちなのは《解罪ジェ霊ニー》です。後攻3ターン目に出して相手のマグナを引っこ抜いて、4キルを防げます。それ以外にも、シータバーンメアに有効だったり、ローグデッキに有効だったりと役割が広く、メタカードの中ではずば抜けてカードパワーが高いカードです。
しかし、後攻3ターン目にジェ霊ニーでマグナを落としただけで本当に後手をまくれるでしょうか?
クリスマⅢが捲れないと2→4→6のマナカーブを阻害し、結果的に自分の動きも1ターン遅れてしまいます。その1ターンのうちに、《りんご娘はさんにんっ娘》や各種オレガオーラをプレイされ、リソースを回復されたり、カットで自分のマグナを落とされたりしてしまいます。
自論を押し付けるだけなら簡単なので、CSによくいるジェ霊ニー4枚採用のリストとジェ霊ニー不採用の構築を対面させて、先手後手入れ替えで10戦ずつ行った際の戦績を紹介します。
先攻 5勝5敗 後攻 5勝5敗
20戦程度ではデータとして不十分ですが、先攻有利といわれているマッチでこの結果です。ジェ霊ニーなしのリストが、ミラーの後攻で5勝しています。それに、ジェ霊ニー4枚採用のリストでも同じく後攻で5勝です。この戦績から、おおむね次のようなことがいえると考えています。
ジェ霊ニーでミラーの後攻はまくれない
そもそもミラーマッチは先攻有利ではない
ということは、ミラーの後手をまくるためにジェ霊ニーを採用していたのであれば、その4枠は不必要ということになります。
これは、このデッキはリストをコピーしただけでは最大限のデッキパワーを発揮できない。という裏付けです。先ほどの結果を踏まえると、ミラーマッチの後攻3ターン目に意識することは変わってくると思います。
とはいえジェ霊ニーのカードパワーは高く、ジェ霊ニーにしかできないこともあります。ジェ霊ニーの採用理由は『後手をまくるため』ではなく、他の理由があるはずです。
4cデイヤーは、カードの採用理由を理解していないとすぐボロが出るデッキだと思います。是非考えてみてください。
※ 05/08 パーフェクトダークネスについて追記
先攻の2ハンデスが強力で、最悪3ターン目までにブーストを打てれば4ターン目に間に合ってしまいます。打たれる前にバライフ+手札増加GRやデドダムを決めていれば話は変わりますが、打たれた後の明確な回答はパーフェクトダークネスやミクル/ミラクルブレインぐらいしかまともなカードがありません。ダークネスを打ち合ってお互い手札が0になった場合、それこそ運要素の強い捲り合いになるという認識で問題ないと思います。
② シータバーンメアに不利
JショッカーでGR召喚を封じられ、バーンメアを手札に戻してトリガーをケアしつつ過剰打点で押し込まれる。場にクリーチャーを残してしまうと、グレープダールの的になる。
ここだけ切り取るとかなりの不利対面に思えます。
ですが、シータバーンメア側も毎回2→4→6バーンメアを行えるわけではないですし、バーンメアから後続を用意するGRクリーチャーが捲れるとは限りません。
初動が9枚、多くて10枚のデッキなので、2ターン目や3ターン目にコケることもよくあります。奇天烈シャッフと灰になるほどヒートでマナカーブを誤魔化すことはできますが、マナドライブ6サイクルのGRが全てハズレになってしまいます。
加えて、フィニッシュをバーンメアに依存しきっているので、バーンメアが見えないとゲームになりません。除去、ハンデス、スピード、盤面を残さない能力が4cデイヤーにはあるので、エモG単体でゲームを作れるほどゆっくりした展開にはなりづらいです。
それに、こちらが先攻であれば先にGR召喚できるので、先攻4ターン目のアクション次第ではそのままゲームが決まってしまうこともあります。後攻3ターン目シャッフ6宣言→後攻4ターン目ヒートバーンメアで先手後手をひっくり返すことはできますが、マリゴルドもダチッコも発動しない状態から突然死することは少ないので、シャッフを除去してしまえばデイヤー側がどっしり構えることができます。
以上のことから、重要なのは後攻のゲームだと考えます。後攻の場合、ベストムーブであれば相手のバーンメア着地の方が先なので、2回GRの修羅場を迎えることになります。
この2回GRの捲り次第で、ショッカーが絡んで押し込まれるか、後続が切れてゲームが終わるかのどちらかです。
ここでシータバーンメアについて振り返ってみましょう。
1.マナカーブを外しやすい
2.バーンメアが見えないといけない
3.バーンメアの2回GRである程度強めの捲りが必要
この3つを全て通されると、押し切られるゲームが多いです。しかし、どれかひとつでも外すと、デイヤー側にゲームが傾きます。
除去が積まれているためシャッフでのターン稼ぎは厳しく、バーンメアのGRからはやい段階でショッカーを捲らないと、トリガーでターンを凌がれてデイヤーからカウンターされてしまいます。
デイヤー側のグレープダールのケアの基準が難しいですが、ある程度ケアされるだけでもマリゴルドが腐り、押し込みが弱くなります。
以上のことから、シータバーンメア対4cデイヤーでは、意外とシータバーンメア側の要求値が高いと考えています。
ここでも自論を押し付けるだけなら意味がないので、ジェ霊ニー不採用の4cデイヤーと一般的にCSで使用されているシータバーンメアを対面させて、デイヤーが後攻固定で20戦行った際の戦績を紹介します。
12勝8敗 (4cデイヤー側の戦績)
こちらも20戦程度ではデータ不足ですが、不利とされる対面に後攻固定で6割強勝ち越しています。その他普段集めている戦績を合わせても、6割強に収束しています。
もちろん、シータバーンメア側の父なる大地の採用枚数を増やすなどすればもう少し勝率は落ちるでしょうが、それを踏まえても、『バーンメア側の構築差ありで6割』という結果です。
4cデイヤーはシータバーンメアに不利という認識が間違っていると自分は考えています。
うそっぱちだ!全然勝てないじゃないか!という場合は、グレープダールをケアする基準をはっきりさせて、一貫性を持たせてみるといいと思います。
③ 4キルを狙うデッキ
【デイヤーの強みは4キル率】
というニュアンスの記事をよく見かけます。
確かにその通りだと思います。4cデイヤーは4キルが可能です。
ですが、受けを減らしたり、色バランスを崩してまで、4キル特化構築の4cデイヤーを使う理由はあるのでしょうか?
『スピードで圧倒している』
本当にそうでしょうか?スピードなら赤単バルガや零龍アグロの方が明らかに早いですし、ネイチャーでも4キルが可能です。
『トリガーを減らしてループ特化にすることで安定する』
受けを減らしてムクチューンなどの補助パーツを採用する中途半端なリストにするなら、ネイチャーを使ってもっと安定させた方がいいのではないでしょうか?多色を減らした4色デッキで安定を狙うのは難しいです。
4キル特化にする理由として、項目①の【デイヤーミラーは先手後手問わず五分】に結びつきます。
後攻のジェ霊ニーが勝率に関係しないとなると、残された道はミラーの先攻の勝率をあげることです。
最近、4cデイヤーへの採用率が高い《ムクチューン》。デイヤーやマグナとの相性が良く、4キルを狙えるカードです。
しかし、ムクチューンを採用しようとするとどうしてもデッキスロットを圧迫し、トリガーや多色を減らさざるを得なくなります。
構築を歪ませてまでムクチューンを採用するばかりに、本来勝てていた対面に不利が付いてしまうようなら本末転倒です。
そして、このムクチューンについてもおもしろい戦績があるので紹介します。
ムクチューン4枚採用のリストと、ムクチューンジェ霊ニー不採用のリストを対面させて、先手後手10戦ずつ行った際の戦績です。
先攻 5勝5敗 後攻 5勝5敗
今回も20戦のデータではありますが、いかがでしょうか。ムクチューンを最大枚数採用して4キル率を上げたはずなのに、ムクチューンもジェ霊ニーも入っていないデイヤーと五分の戦績です。
トリガーを減らしてビートダウンへの勝率を下げ、多色を減らして色バランスを崩してまでムクチューンを採用してこの結果です。
もっと対戦数を重ねればムクチューン採用型の勝率が上がるでしょうが、おおむね5割強で収束すると考えます。
ミラーの先攻時の勝率を5%程度あげたばかりに、トリガーの多さで本来勝てていた対面への勝率が下がってしまっては目も当てられません。
自分は、4cデイヤーをネイチャー不使用の4キル特化で構築することに違和感を覚えます。
このデッキの強みはただ4キルするだけではなくて、冒頭で書いたように
【初動が安定していて受けが厚く、そこそこ4キルができる】ところ、
それに加えて、《シナイガザンド》や《ジョグランマ》といった強力な除去と、メインプランに噛み合ったピーピングハンデスである《カット》が採用できるところだと考えています。
デッキの強みを捨ててまで4キルに寄せようとはあまり思いません。
【赤単バルガ】と【ネイチャー不採用4キルデイヤー】の2つのデッキを渡されて、「相手のデッキは教えませんが、どちらかのデッキで4キルして下さい」と言われたら迷わず赤単バルガを手に取ります。
CSで4キル特化デイヤーを使うのはこんなノリだと考えています。ただ4キルを目指すだけなら、自分なら他のデッキを使います。
以上の理由から、自分は4cデイヤーにジェ霊ニーやムクチューンを採用せず、アグロに対して勝率を出すことを目的として、トリガーを厚くとった構築にしています。
ミラーの勝率に差をつけるカードがない以上、【基盤を強くする】ように心がけています。
12枚のブーストトリガーでアグロに対してカウンターが狙えたり、フェアリーライフを除いて16枚トリガーを採用することで簡単に殴り切られないようにしたり、ループパーツを最適化することでGRに空きを作り、GRのパワーを落とさずに4ターン目のGR召喚でより勝ち切れるようにしたりなど、全て4cデイヤーのデッキコンセプトに沿った工夫にしているつもりです。
※ 05/08 追記
現状のリストはトリガーの枚数こそ減ってしまいましたが、メタカードにフィニッシャーとしての役割を持たせたり(クローチェフオーコ)、盾落ちケアとハンデスをフィニッシャーにする(アカカゲ、カット)など、各カードが持つ役割を多様化させることに重点をおいています。墓地メタの役割しか持たないクローチェフオーコはデッキスロットの圧迫になりかねませんし、盾落ちケアという役割しか持たないアカカゲは、貴重なGRの1枠を埋めてしまいます。
これらの、デッキパワーを落とす原因になりかねないカードをフィニッシャーとすることで、ウサブレラや5000GTのような苦手なカードに対応するカードも、しっかり枚数をとれています。フィニッシュ方法については後述します。
【ブレイクハンデスフィニッシュについて】
※2020/05/03 更新
①の手順の際、クローチェフオーコの無限ストックも生成するように変更しました。
③の手順の後、クローチェフオーコによる墓地リセットを挟むように変更しました。
山札が残り4枚になるまでサイゾウミストを探しても公開領域になかった場合、アカカゲレッドシャドウとカットによるブレイクハンデスフィニッシュに切り替えます。
相手のデッキにこちらのデッキを減らすカードが入ってなさそうであれば、山札残り3枚ないし2枚まで掘っても問題ないです。トップエモG→マリゴルド→シャッフなどの可能性がある場合は自分の盾を1枚残します。
※05/08 追記
サイゾウフィニッシュではなくなったため、公開領域で無限破壊と無限GRが証明できるようになった段階で即座にフィニッシュに移行します。
山札を掘ってバーンメアを探す作業は、相手の盾を割り切ってからでも問題ありません。
① 破壊ストック、GRストック、デイヤーストック、クローチェストックを作る
② カットで相手の手札をすべて捨てる
③ 相手の盤面をすべて破壊する
④ クローチェで墓地をリセットする
⑤ 手札にデイヤー1枚、マグナ1枚、シナイガザンド1枚、クローチェフオーコ1枚。マナにデイヤー1枚、予備の赤マナを用意する。(※サイゾウフィナーレフィニッシュの応用です。クリスマ,デイヤー,クローチェを使えば山札は全て公開領域になります。)
⑥ アカカゲで相手の盾をブレイク
⑦ カットでハンデス
⑧ バーンメアでSAを作ってダイレクトアタック
上記①~⑧のフィニッシュ手順で、現環境のデュエルマスターズでケアしきれないトリガーは少ないです。
手札0盤面0からデイヤーループを行うには要求値が高く、トリガーからループは相手のシナイガザンド効果でこちらが再度ループに入れるため不可能です。
アカカゲで相手の盾をブレイクする際、ホーガンブラスターを踏んでドルマゲドンビックバンを捲られると負けてしまうので、相手のデッキにそれらが入っていそうな場合は、⑥のブレイクの前に破壊ストックを使って自分のクリーチャーを破壊しておきます。この場合、ルシファーを踏んでターンが飛んでも負けることはほぼありえませんし、それ以外のトリガーであれば、無限破壊+無限GRで盤面を好きなように再構築できるので、全く問題ありません。
状況に応じて山札の枚数やターンの返し方、トリガーケアの方法など変わってきますが、逆転されることはほとんどありません。
新弾で強烈なGRメタが登場して、風当たりがとても強くなってしまった4cデイヤーですが、持ち前のデッキパワーでまだ戦えそうならこれからも調整していきたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
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