【Hatti Grand Championship】 決勝 べ~ vs KG
【Hatti Grand Championship】 決勝
べ~(沖田パチプロ軍団) vs KG(京阪乗る人おけいはん)
長く続いた螺旋階段も、ついに最終段となった。
梅田スカイビルでのイベント終了という達成感で会場が少しずつ満たされていく。
時刻も夜20時近くなり、会場内の人も減ったことで、少し暑いくらいに感じていた会場も随分過ごしやすい室温になっていた。
そんななか、明らかに温度が違うテーブルが一つ。
ここを勝ち上がれば、一人あたり4枚の《我我我ガイアール・ブランド》優勝プロモに加えて、「はっちCS年間パスポート」という破格の景品を獲得できる。
梅田の頂を賭けて、最後の熱量がぶつかる。
Game
先攻:KG
KGの《堕呪 ボックドゥ》チャージに対し、べ~は《撃髄医 スパイナー》をチャージしてターンを返す。
『アビスね。』
望むところ、と言わんばかりにKGが声に出して確認する。
べ~が操る【闇単アビス】は、ハンデスや除去を交えながら着実にリソースを増やしていき、除去耐性を持たせたアビスで詰め切る非常に堅実なデッキだ。
パチンコ・パチスロとは一喜一憂の大勝負をするものではなく、あくまでも期待値を積むもの。
まさにパチプロ軍団らしいデッキ選択と言えるだろう。
続くターン、KGは《「無月」の頂 $スザーク$》チャージから《堕呪 ゴンパドゥ》を発動。
これに対してべ~はすぐさま≪ウォズレックの審問≫を唱え、回収したであろう《卍 新世壊 卍》を引き抜いていく。
ここまではお互い予定調和といったところだろうか。
キーパーツを引き抜かれたKGは、《堕呪 バレッドゥ》を唱えてさらなる《卍 新世壊 卍》を探しつつ、着々と《「無月」の頂 $スザーク$》登場への準備を進めていく。
後攻ながらテンポをずらすことに成功したべ~は、優位を築くべく《邪龍 ジャブラッド》を召喚。
これにより山札から《邪侵入》と《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》が墓地に送られる。
返すKGは、このゲームでの使用は難しいと判断して《神の試練》をマナチャージ。
《堕呪 バレッドゥ》を唱えて《堕呪 ゾメンザン》を捨て、残り3枚と細くなったべ~の手札を刈り取るべく、《堕呪 ボックドゥ》を空打ちして終了時に《「無月」の頂 $スザーク$》を降臨させる。
これがべ~の手札から虎の子である《アビスベル=ジャシン帝》を引き抜き、順調なゲーム進行となった。
しかし、次にべ~がプレイしたのは《撃髄医 スパイナー》チャージから《アビスベル=ジャシン帝》。
《邪龍 ジャブラッド》+《アビスベル=ジャシン帝》の布陣が完成し、打点形成をチラつかせていく。
このまままともにフルムーブを喰らうわけにはいかないKGは、《堕∞魔 ヴォゲンム》チャージから《堕呪 ゴンパドゥ》,≪堕呪 ブラッドゥ≫と打ち進め、べ~の墓地を枯らしてお茶を濁す。
ハンデスと墓地リセットによってリソースが細くなってきたべ~だが、ここで盤面に追加するのは《邪龍 ジャブラッド》。
墓地を増やして一旦立て直しかと思った矢先、効果で墓地に落とされたのは《邪龍 ジャブラッド》と《漆黒の深淵 ジャシン帝》!
突然のジャスキルが発生したのだ。
『踏んでも返し負けないんで、行きましょう。』
A卓で試合を終えた沖田/紅ノ収支が声をかける。
押し引きの見切りの良さも、パチンコで培われた経験からくるものだろうか。
べ~は先ほど墓地に落ちた《邪龍 ジャブラッド》と《漆黒の深淵 ジャシン帝》をアビスラッシュでそれぞれ場に送り出し、墓地を増やしつつ攻撃態勢を整えていく。
まずは《邪龍 ジャブラッド》で攻撃。
場の《邪龍 ジャブラッド》3体が誘発し、高速で除去耐性が付与されていく。
トリガーは無し。
次に《漆黒の深淵 ジャシン帝》で攻撃。
チームメイトと相談したのちに、《光牙忍ハヤブサマル》,《裏斬隠 カクシ・レシピ》をケアするために《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》を蘇生して、形勢をより良く進めていく。
結果としてKGの手札にシノビの姿は無く、トリガーも無し。
盤面に《卍 新世壊 卍》が無いこの状況で、KGが残りの《邪龍 ジャブラッド》と《アビスベル=ジャシン帝》を受け止めつつ攻勢に出る手段は残されていなかった。
Winner:べ~
確率はそう簡単に収束するとは限らない。
収束するタイミングも当然読むことはできない。
もしかしたら人生という短い時間では収束しきらないものなのかもしれない。
しかしべ~は、正しい手順を踏み続けて効率の良いプレイをしたことで、ここぞというタイミングで波を掴んだのだ。
4ターン目の《アビスベル=ジャシン帝》も、《邪龍 ジャブラッド》から生まれたジャスキルも、べ~がここまで積み上げてきた期待値の賜物と言えるだろう。
ここ梅田スカイビルの頂上を目指す旅は、ドラマチックな一刻となった。
優勝おめでとう、沖田パチプロ軍団!
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