戦隊パロは難しい:創作のための戦訓講義21
事例概要
発端
13年続く怪人と大戦隊の戦いは、
— TVアニメ『戦隊大失格』公式 (@anime_sentai) October 10, 2023
実は茶番劇だった?!
TVアニメ『#戦隊大失格』
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🅟Ⓥ解禁
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原作/#春場ねぎ
(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督/#さとうけいいち
2024年TBS系全国28局ネットにて放送開始予定 pic.twitter.com/o4LxA7zGVO
※『五等分の花嫁』作者の作品『戦隊大失格』がアニメ化との報
でも評価は?
戦隊大失格は「スーパー戦隊のパブリックイメージをモチーフにしている」とかそういう話ではなく、漫画として「今何をやっているのかわからない」レベルでダメな作品なんですよ
— カルマ (@kalmalogy) October 11, 2023
アニメ化するとか信じられん
戦隊大失格アニメ詳細出てきたか、ザ・ボーイズ流行ってるからコンセプトパクってマガジン版で何かやるかってヤツなので特撮への解像度低いしあんま面白くないよ
— 🏇たまらんち🐎 (@AvalancheKaityo) October 10, 2023
※特撮を知る人からの評価は高くない?
『戦隊大失格』昔一話だけ読んで「なんか違くない?」とは思ったんだが、そもそも戦隊パロの難しさってスーパー戦隊というブランド自体の幅の広さに原因があるんじゃないだろうか。これ乱歩パロディが難しいのとだいたい原因一緒だな……。
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) October 11, 2023
※私も一話読んで「なんか違うな」と思って続きを読んでいない。
訴求層が違う?
遡及層が違うんだろうね、後は五等分の花嫁のボーナス>戦隊大失格のアニメ化
— アオミドリ (@Aomidori2021) October 11, 2023
戦隊大失格、ヒーロー物に対する外野の雑なステレオタイプを肯定してくれる漫画だからそういう層にも需要あるんだろう
※特撮パロディとしての浅さが指摘されるが、そもそもパロディを深く追求する作品ではないのではないかという指摘。
パロディとしての特撮の難しさ
戦隊大失格で「実は戦隊って団結してないし正義でもないんじゃないですか~?^^」みたいな当てこすりをされたタイミングで
— せろり (@SeRoly_UnderT) October 11, 2023
「はい、別に団結してないし正義でもないけど、それでもスーパー戦隊はヒーローです」を主張してくるドンブラザーズが出てきたの、怖すぎて面白い
戦隊大失格のアニメが来年放送されるらしいけど、2024年春には高確率でキングオージャーVSドンブラザーズが上映されるからどう足掻いてもドンブラから逃げられないんだよな…
— ウルトラゼロ (@kota138) October 11, 2023
戦隊大失格2024年アニメ化らしいけど、原作開始がよりにもよって個性大爆発のゼンカイジャー→ドンブラザーズのタイミングだった(6話のタイミングでドンブラスタート)というのがなんというかアレ
— マルタピ (@MaruTapi_Frog) October 11, 2023
※戦隊もので特に個性的、かつ戦隊というフォーマットへの挑戦に自覚的なゼンカイジャー以降の作品と『戦隊大失格』がバッティングしているのが、こうしたパロディの浅さへの指摘に繋がっているかもしれない。
戦隊大失格アニメ化されるならニチアサ愛溢れる異世界レッドのアニメ化もワンチャンあると思ってる。
— テーブル (@nametable) October 11, 2023
なろう特有のステータス画面がHPになってたり、テレマガ・てれびくんに使われてそうなスチール写真になっているのが本当に面白い。#戦隊レッド pic.twitter.com/zndVpvfDsE
※類似する戦隊パロディに有力な作品があることも問題か。
個人見解
作品についてはさておき
最初に私自身のスタンスを書いておくと、私は一話を読んだ時点で「なんか違うな」と思って続きを読んでいない。だからアニメ化はむしろ、本作の戦隊パロディがどのように行われているかを確認する機会として期待している部分がある。
作品そのものの評価についてはここでは避けるとして、戦隊パロディの難しさについて述べるにとどめて、アニメを確認する際のメモにしておく。
パロディの難しさ
戦隊パロディの難しさはいくつか挙げられるが、そのひとつがスーパー戦隊というフォーマットの漠然とした感覚だ。
ライダーパロディは1号を真似てればだいたい済むのに戦隊パロディはゴレンジャー真似るだけだとなんかうまく行かない感じがある。巨大ロボとか一部の要素がゴレンジャーに無いせいだろうか。
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) October 11, 2023
ゴレンジャーハリケーンとか、イエローがカレー好きとか別に後続の戦隊に引き継がれているわけでもないのが妙に印象に残ってたりするのでライダーと違ってその辺のパロディのための共通認識が構築しづらいってのがでかいんだろう。
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) October 11, 2023
スーパー戦隊の持つイメージが初代のゴレンジャーに集約されず、現代の戦隊ものにおいても一般的なイメージを踏襲しない部分がある。これは同じ特撮ヒーローものでも仮面ライダーシリーズとは明確に異なる点だ。
仮面ライダーは現在でもバイクに乗り、ベルトで変身し、掛け声が「変身!」で統一されている。玩具を売るという番組目的、バイクアクションの撮影の難しさを加味しても続けているあたりかなり墨守していると言える。一方戦隊ものは巨大ロボ戦すらシリーズ途中から始まり、変身アイテムのモチーフも掛け声もバラバラである。かようにスーパー戦隊シリーズのイメージは漠然としている。
さらに困難なのは上記ツイートに指摘されているように、スーパー戦隊は自シリーズに対する批判や指摘をかなりシリーズ内で消化しているという点だ。これはライダーシリーズも同じだろうが、シリーズとしての共通イメージの漠然化からくる共通意識の希薄さも相まって、戦隊もののパロディの難しさに拍車をかけている。
戦訓
作品の実態はアニメで確認するとして、かようにあらかじめ指摘されている点を整理しておくと比較がスムーズである。