斜陽国家日本という世界観の可能性:創作のための戦訓講義16
事例概要
発端
補足
ケンガンアシュラ→企業が互いの問題解決のため、格闘技者を戦わせるという設定の作品。特にネットフリックスで公開中のエピソードでは、日本経済界を牛耳るべく多くの企業が暗躍する拳願絶命トーナメントが描かれている。
「日本にどかんと学園都市!」→『とある魔術の禁書目録』のようなイメージ。最近だとアニメ化された『ライアー・ライアー』など。
見解
漠然と、日本という国家の先進性や発展性が無批判に創作の世界で温存されているのではないか、という考えから発展している。最も発端となったケンガンアシュラは発表が2012年からなので、作品にも作者にも批判があるわけではないが。
無論、創作物においてすべてが現実を反映しなければならないというわけではない。そもそも作品において、「日本の経済状況」がそこまで重要ではない場合の方が多い。ならば国内で適当に完結させておいたほうが、作品の情報量を整理する上でも適切ではある。
とはいえ、「斜陽国家日本」という舞台の可能性は検討されてもいいだろう。というより、漠然と現実の状況からずれた世界観を採用し続けることは、場合によっては作品にとってデメリットが生じるかもしれない。現在のように、なんとなくで使える日本の経済状態のデフォルメを構想してみるのもいいかもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?