「ドン勝」 ゲーム『PUBG』:創作のためのボキャブラ講義11
本日のテーマ
題材
「勝った! 勝った! 夕飯はドン勝だ!」
意味
ドン勝
ゲーム『PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)』において、勝者をたたえる台詞。
解説
作品概要
現在ではそのブームも一通り落ち着き、堅実なゲームジャンルとして隆盛したバトルロワイヤルもの。現在の有名タイトルは『フォートナイト』『APEX』などだろうが、このジャンルのブームを巻き起こした作品こそが『PUBG』だった。100人近い大勢のプレイヤーがひとつのエリアに放り出され、縮小する安全圏を確保しながら落ちている武器で戦うという今では当たり前のゲーム形式は本作が広く普及させた。
ゲームにしろ他の遊戯にしろ、技術力があるプレイヤーが勝つのは当然だが、技術力だけが勝敗を決する要素となると初心者には厳しい。戦局を上級プレイヤーすら振り回される運否天賦によって変化させることで、初心者にもワンチャンあるというゲーム性も受けたのだろう。
そんな『PUBG』で最後のひとりになったプレイヤーに送られる賞賛の言葉こそ本日のテーマ『ドン勝』である。なんじゃらほい?
元ネタ
この台詞の元ネタは『WINNER WINNER CHICKEN DINNER』という一種のスラング。というか英語版のゲームではこの台詞が表示され、なぜか日本語版で妙な翻訳がされているらしい。
この元台詞はカジノのブラックジャックにおける最低掛け金が2ドル、そしてカジノ内のレストランで提供されているチキンが2ドルであることから「チキンにありつけるね!」くらいの意味合いだったらしい。
いかんせんこの手のネタはネット上に「解説」が転がっているものの真偽が怪しいが……。映画『ラスベガスをぶっつぶせ』でこのスラングを確認できるという。
補足
バトルロワイヤルゲームの開発史についてはいかの動画が参考になるだろう。
またこの動画の投稿者『fieldsfood』氏は一時期マイナーなバトルロワイヤルゲームの解説を多く投稿していたので、こうしたゲームの存在が創作の新しい手がかりになるかもしれない。
ちなみに他のバトルロワイヤルゲームにおける勝利時の称号や賞賛には以下のようなものがある。
『APEX』→チャンピオン
『Fortnite』→VICTORY ROYALE
『Fallout76』→監督官
『Fall Guys』→WINNER!